三元交雑豚WLDの産肉性に及ぼす止め雄系統の影響


[要約]
系統豚「ボウソウW」の有効利用を図るため、止め雄としてユメサクラ、シモフリレッド、サイボクの3系統を交配した三元交雑豚WLDの産肉性について比較したところ、ユメサクラとの組合せでは発育成績、上物率が良く、サイボクではロース断面積が大きく、肉質が良い傾向にある。

[キーワード]ボウソウW、WLD、組合せ、産肉性

[担当]千葉畜総研・生産技術部・養豚養鶏研究室
[代表連絡先]電話:043-445-4511
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  本県では大ヨークシャー種の純粋種資源が少なく、その資源確保と、より安定した三元交配の肉豚生産を図ることを目的に、1994年から大ヨークシャー種の系統造成に着手し、2001年に系統豚「ボウソウW」として認定された。また、2004年にはランドレースの系統造成が完了し、「ボウソウL3」として認定を受けたところである。
  そこで、「ボウソウW」の効率的利用を図るため、ランドレース種(ボウソウL3)との交配によるF1母豚WLを作出し、交配雄としてデュロック種3系統(ユメサクラ、シモフリレッド、サイボク)を用いた三元交配豚WLDの産肉性並びに肉質について比較検討する。

[成果の内容・特徴]
1. 発育成績は、30kg並びに110kg到達日齢、1日平均増体重で組合せ間に有意な差が認められ、WL×ユメサクラの組合せが良好な成績である。(表1)
2. と体成績は、WL×サイボクの組合せが、背脂肪厚、ランジル部脂肪厚ともに薄くなる傾向にあるが、ロース断面積は他の組合せと比較し大きく有意な差が認められ、肉量の多い枝肉である。(表2)
3. 枝肉の格付けによる上物率は、WL×ユメサクラの組合せが76.5%と最も高く、シモフリレッドが56.7%、サイボクが50.0%であり、ユメサクラの組合せが良好な成績である。(図1)。
4. 肉質成績は、WL×サイボクの組合せが、加熱損失が少なく、伸展率、加圧保水力が高い傾向にあり良質な肉質特性である。(表3)

[成果の活用面・留意点]
1. 三元交雑豚の肥育は、30〜110kgまで全期間、新豚産肉能力検定用飼料(TDN:74.5%以上、CP:14.5%以上)を不断給餌している。
2. 系統豚ボウソウL3、ボウソウWの利用農家での活用が期待できる。


[具体的データ]

表1 発育成績
表2 と体成績 図1 枝肉の上物率
表3 肉質成績

[その他]
研究課題名:大ヨークシャー種の効率的利用技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2005〜2006年度
研究担当者:鈴木邦夫、高橋圭二、園原邦治、岡崎好子

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