秋咲きアリウム「オータムヴィオレ」切り花の乾式貯蔵法


[要約]
秋咲きアリウム「オータムヴィオレ」切り花は、0℃〜5℃で10日間の乾式貯蔵が可能であり、貯蔵前の切り花にGAを水あげ処理することで、貯蔵後の切り花の日持ちが延長され、花被片の退色も抑制される。

[キーワード]アリウム、オータムヴィオレ、乾式貯蔵、切り花、GA

[担当]福井園試・花き研究グループ
[代表連絡先]電話:0770-32-0009
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  福井県が育成したアリウム「オータムヴィオレ」の出荷期は、10月中下旬〜11月上旬に集中するため、生産農家の出荷調整に要する労力が一時に重なりやすく、切り花の出荷価格も低下しやすい。その対策として、出荷ピーク時の出荷調整を可能とする乾式貯蔵の導入が有効と考えられるが、貯蔵温度や期間についての検討はなされていない。そこで、「オータムヴィオレ」の切り花の乾式貯蔵法を開発するために、貯蔵温度、期間とGAの前処理が切り花の日持ちに及ぼす影響について明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 16時間水あげし、新聞紙で包装した「オータムヴィオレ」切り花は、0℃〜5℃での乾式貯蔵が可能である(表1)。
2. 5℃、乾式での貯蔵期間は、10日までの貯蔵で切り花の重量と日持ち期間の低下が少なく、花被片の退色が少ない(表2)。
3. 25ppmGAによる水あげ処理を16時間行った切り花を乾式貯蔵すると、日持ちが延長され、花被片の退色がみられない(表3図1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 乾式貯蔵に用いる切り花は花蕾が完全に着色したものを用い、十分に水あげを行う。GA処理を行う場合の濃度と時間は、GA25ppm16時間を目安とする。
2. 新聞紙で包装を行う際は、花序中の小花がからみやすいので丁寧に行う。GA処理を行った切り花は、新聞紙で包装後さらに黒ポリ袋で密封し、乾式貯蔵することで、14日の貯蔵が可能である。
3. 密封した切り花の置き方は横置き、縦置きのどちらでもよい。
4. GA処理液は、2回まで使用できる。


[具体的データ]

表1 乾式貯蔵z温度が「オータムヴィオレ」切り花の日持ちに及ぼす影響
表2 乾式貯蔵z期間が「オータムヴィオレ」切り花の日持ちに及ぼす影響
表3 GA3処理及び乾式貯蔵の有無が「オータムヴィオレ」切り花の日持ちに及ぼす影響
図1 貯蔵前のGA3処理が貯蔵終了後の花被片色に及ぼす影響

[その他]
研究課題名:県特産花きに用いる環境にやさしい品質保持技術の開発
予算区分:国補(地域科学技術振興研究事業)
研究期間:2004〜2006年度
研究担当者:坂本浩、小森治貴、栗波哲、土井元章(信州大学)

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