低アミロース米の米菓加工適性


[要約]
アミロース含量7〜10%の低アミロース米は、蒸米水分が40%以上になり蒸米硬度がひくくなるために、餅つき機による米菓生地の調製が可能となる。

[キーワード]アミロース含量、低アミロース米、米菓、蒸米

[担当]新潟農総研・食品研究センター・穀類食品科
[代表連絡先]電話:0256-52-3238
[区分]関東東海北陸農業・流通加工
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  低アミロース米は、冷めても柔らかく粘りが強いところから、米飯への適性が高いとされている。しかし、低アミロース米の米飯以外のさらなる用途拡大が強く求められているところから、その吸水性が高い特徴を活用したうるち米菓製造技術を開発する。

[成果の内容・特徴]
1. アミロース含量が低くなるほど蒸米の水分は高くなり、蒸米水分が高くなるほど蒸米硬度は低下する(図1)。
2. アミロース含量が10%未満の低アミロース米を用いることにより、浸漬米を蒸した後、餅つき機により生地を調製(もち米菓製造方式の採用)することが可能であり、食感がソフトで食味に優れた米菓となる(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 低アミロース米の使用に当たっては、あらかじめ適正な蒸し時間を設定する必要がある。
2. 本成果は、うるち米菓のみならず団子生地の調製にも利用できる。


[具体的データ]

図1 アミロース含量と蒸米水分 図2 蒸米水分と蒸米硬度
表1 蒸米より製造した米菓の品質(もち米菓製造方式)

[その他]
研究課題名:低アミロース米のライスクラッカー利用技術
予算区分:国委(ブランドニッポン5系)
研究期間:2003〜2005年度
研究担当者:吉井洋一、諸橋敬子、本間紀之

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