キュウリ褐斑病、うどんこ病及びべと病の発生に及ぼす接ぎ木の影響と品種間差異


[要約]
キュウリ褐斑病及びうどんこ病の発生は、ブルームレス台木を用いた接ぎ木栽培で多く、さらに接ぎ木栽培では、「シャープ1」と比較して、「ハイ・グリーン22」で多い。「グリーンラックス2」では褐斑病はやや多いが、うどんこ病は同等である。べと病の発生に差異はない。

[キーワード]キュウリ、褐斑病、うどんこ病、べと病、品種間差異

[担当]茨城農総セ園研・病虫研究室
[代表連絡先]電話:0299-45-8342
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  近年、茨城県内のキュウリ促成栽培においてキュウリ褐斑病が多発生して問題となり、その要因の一つとしてキュウリ品種の変遷が挙げられている。そこで、本県の促成栽培において過去に主力品種であった「シャープ1」と、近年の主力品種である「ハイ・グリーン22」、「ハイ・グリーン21」及び「グリーンラックス2」におけるキュウリ褐斑病、うどんこ病及びべと病の発生差異を明らかにする

[成果の内容・特徴]
1. キュウリ褐斑病の発生は、キュウリ4品種とも自根栽培よりもブルームレス台木を用いた接ぎ木栽培で多い(表1)。
2. 接ぎ木栽培におけるキュウリ褐斑病の発生は、「シャープ1」と比較して「グリーンラックス2」でやや多く、「ハイ・グリーン22」、「ハイ・グリーン21」では多い(表1)。
3. キュウリうどんこ病の発生は、キュウリ4品種とも自根栽培よりもブルームレス台木を用いた接ぎ木栽培で多い(表2)。
4. 接ぎ木栽培におけるキュウリうどんこ病の発生は、「シャープ1」と比較して「グリーンラックス2」では同等、「ハイ・グリーン22」、「ハイ・グリーン21」では多い(表2)。
5. キュウリべと病の発生は、自根栽培と接ぎ木栽培で差はなく、また4品種間でも同等である(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 本成果は品種選定指導の資料として活用できる。
2. 本試験で供試したブルームレス台木は「エキサイト一輝」である。
3. いずれの品種でも褐斑病、うどんこ病、べと病は多発生になると防除が困難になるため、発生が認められたら、直ちに薬剤を散布する。


[具体的データ]

表1 キュウリ品種及び接ぎ木の有無による褐斑病の発生差異
表2 キュウリ品種及び接ぎ木の有無によるうどんこ病の発生差異
表3 キュウリ品種及び接ぎ木の有無によるべと病の発生差異

[その他]
研究課題名:キュウリ褐斑病の多発生要因の解明と防除法の確立
予算区分:国補(植防)
研究期間:2005〜2007年度
研究担当者:宮本拓也、冨田恭範、長塚久

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