房総地どりへの飼料用モミ米と高タンパク質・高脂質エコフィード給与


[要約]
モミ米と高タンパク質・高脂質エコフィードを配合した飼料を10週齢から16週齢の房総地どりの雄に給与したところ発育は良好で、可食内臓重量が増加する。

[キーワード]モミ米、高タンパク質・高脂質食品残さ、房総地どり、発育、肉質

[担当]千葉畜総研・生産技術部・養豚養鶏研究室
[代表連絡先]電話:043-445-4511
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
家畜用飼料価格の大幅な変動が畜産農家の経営を圧迫している中、より安価な飼料原料の確保および飼料自給率の向上が求められている。そこで、配合飼料の主原料であるトウモロコシと大豆粕の代替原料として、モミ米と高タンパク質・高脂質エコフィードを房総地どりの飼料に利用し発育と肉質に及ぼす影響を調べる。

[成果の内容・特徴]
 給与したモミ米は飼料専用品種タカナリで、高タンパク質・高脂質エコフィード(エコフィード)は千葉県内で飼料化されたものである。
1. 房総地どりの雄90羽(10羽×3反復/区)を、5週齢で3区に分け、対照区は一般配合飼料に準じた飼料を、モミ区、モミエコ区には中すう期(5〜10週齢)をモミ米馴致期間としてモミ米10%を配合した飼料を給与する。大すう期(10〜16週齢)は、対照区には一般配合飼料に準じた飼料を、モミ区にはモミ米と大豆粕、モミエコ区にはモミ米とエコフィードを主体に配合した飼料を給与する(表1)。
2. 終了時体重や増体量に各区間差はみられないが、飼料摂取量はモミ区、モミエコ区が少なく(p<0.05)、飼料要求率はモミ区、モミエコ区が良好な値を示す(表2)。
3. 解体成績では生肉重量で各区間差が見られないが、可食内臓重量はモミ区、モミエコ区が重く(p<0.01)、ももの肉色のb*値(黄色度)は、モミ区、モミエコ区が低い値を示す(p<0.05)が、むね肉では差がみられない(表3)。
4. 肉質では加圧伸展率はモミ区が他の2区より低く(p<0.05)、せん断力価はモミ区、モミエコ区が高い(p<0.05)。もも肉の脂肪酸の組成は給与飼料の脂肪酸組成と併行し、オレイン酸割合はモミエコ区、対照区、モミ区の順に、リノール酸はモミ区、対照区、モミエコ区の順に高い(p<0.05)(表4)。

[成果の活用面・留意点]
1. 国内で生産される飼料用米とエコフィードを組み合わせた利用により飼料自給率の向上が期待される。
2. モミ米の中すう期および大すう期の鶏への利用には馴致が必要である。
3. モミ米の使用については、「飼料として使用する籾米への農薬の使用について」(平成21年4月20日付け農林水産省消費・安全局、生産局四課長通達)を留意する。

[具体的データ]
表1.給与飼料の配合割合および成分分析値
表2. 発育成績(10〜16週齢)
表3.解体成績
[その他]
研究課題名:未利用資源の養鶏飼料への応用の検討
予算区分:県単
研究期間:2009年度
研究担当者:松本友紀子、脇雅之、丸山朝子、村野多可子

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