粉砕もみ殻を配合したふすま主体換羽飼料の不断給餌による休産法 


[要約]
産卵後期(60週齢)の白色レグホーン市販5銘柄に、粉砕もみ殻を約30%配合したふすま主体換羽飼料を不断給餌で21日間給与することにより休産させ、休産後の卵質を改善することができる。

[キーワード]粉砕もみ殻、ふすま、換羽飼料、不断給餌、休産、卵質

[担当]愛知農総試・畜産研究部・家きんグループ
[代表連絡先]電話:0561-62-0085
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
従来の絶食による誘導換羽法の代替技術として、ふすまを主体とした換羽飼料の制限給餌による誘導換羽法が採卵鶏で導入されつつあるが、不断給餌での休産法は十分に検討されていない。そこで、白色レグホーン市販5銘柄(A、B、C、D、E)を用い、産卵後期に入る前(60週齢、9月)に、粉砕もみ殻を約30%配合したふすま主体換羽飼料(1,453kcal/kg:配合割合(重量%;ふすま68.0%、粉砕もみ殻29.2%、粒状炭酸カルシウム1.75%、第3リン酸カルシウム0.7%、食塩0.25%、ビタミンプレミックス0.1%))の不断給餌(21日間)による休産誘導を実施し(以下、換羽飼料区)、換羽処理無し(以下、無処理区;成鶏飼料(2,870kcal/kg)の不断給餌)と比較することにより、休産状況と休産後の卵質に及ぼす効果を調査する。

[成果の内容・特徴]
1. 飼料摂取量は、換羽飼料に慣れるにつれて増加する(図1)。一方、体重は換羽飼料給与直後で急激に減少するものの、換羽飼料に慣れるにつれて減少率は緩やかになる (図2)。
2. 産卵率(図3)は、換羽飼料区で、銘柄A、C、Eで0%となり、Aが最も早く、Eが最も長く産卵が停止する。また、銘柄BとDで5%以下まで低下する。
3. 卵巣重量は、10日目では全ての銘柄で無処理区に対し、有意に軽くなり、生殖器の萎縮が確認される(表1)。Eは20日目も萎縮が継続し、銘柄により反応は異なるものの、実施後68週の卵質は、全ての銘柄でハウユニット、卵殻強度ともに、無処理区に対し優れており、全ての銘柄で休産の効果が確認される(表1)。
4. 産卵後期(60週齢)の白色レグホーンに、粉砕もみ殻を約30%配合したふすま主体換羽飼料を不断給餌で21日間給与することにより休産させ、休産後の卵質を改善することができる。

[成果の活用面・留意点]
1. 気温が低い冬季は体重減少率が大きくなるので、ふすま主体換羽飼料への粉砕もみ殻の配合割合を約25%に減らし、熱量を上げることが望ましい。
2. もみ殻の使用については「飼料として使用する籾米への農薬の使用について」(平成21年4月20日付け農林水産省消費・安全局、生産局四課長通達)に留意する。
3. 本成果は、白色レグホーンにより得られたものであり、白色レグホーンよりも体重の重い品種(卵用名古屋種等)に用いる場合に、この手法が有効であるかは明らかではない。

[具体的データ]
図1 飼料摂取量の推移(各区n=30) 図2 体重減少率の推移(各区n=12)
図3 産卵率の推移(各区n=30)
表1 卵巣重量及び卵質(ハウユニット、卵殻強度)の推移
[その他]
研究課題名:採卵鶏の産卵調整技術の確立
予算区分:実用技術
研究期間:2008〜2009年度
研究担当者:安藤学、石代正義、美濃口直和、近藤一

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