フレール型飼料イネ専用収穫機を使った飼料用六条大麦の収穫調製技術


[要約]
飼料用六条大麦をフレール型飼料イネ専用収穫機を用いてダイレクト調製するには、乳熟期から糊熟期が収穫適期である。麦踏みを行うと、倒伏が軽減され収穫時の機械よる土砂の混入を防ぎ良質なサイレージが調製できる。

[キーワード]六条大麦、フレール型収穫機、ホールクロップサイレージ

[担当]群馬畜試・資源循環係
[代表連絡先]電話:027-288-2222
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(草地)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
飼料自給率の向上が緊急課題となり、水田の有効活用や遊休農地を利用した飼料作物の作付が推進されている。そこで、水田裏作における飼料用六条大麦の栽培並びに、フレール型飼料イネ専用収穫機を用いたホールクロップサイレージ(WCS)の調製技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
1. 飼料用六条大麦は乳熟期から糊熟期に含水率が約70%、乾物収量(坪刈り)が約900s/10aとなり、フレール型飼料イネ専用収穫機を用いてダイレクト収穫するには、含水率や収量性および牛の嗜好性を考慮すると、この時期が最も適している(表1)。
2. 飼料用六条大麦の乳熟期は5月上旬、糊熟期は中旬になり、収穫作業が5月中旬までに完了するため、後作(水稲)の準備期間が十分に確保できるので、水田裏作に適している(表1)。
3. 麦踏みを行うと、乳熟期以降の倒伏被害を軽減でき、収穫時の土砂の巻き上げを防止する効果もある(写真)。
4. 良質な大麦WCS調製のポイントは、1材料草を倒伏させない、2土砂の混入を避ける、3適期収穫を行い良質発酵に適した乾物率にすることであり、以上の条件が整えば乳酸菌を添加しなくても良質サイレージが調製できる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 飼料イネや飼料用米との二毛作体系に適する。
2. 麦踏みをしないと、倒伏は乳熟期頃から広く発生するため留意する。また麦踏みによる踏圧に加え、高刈りを行うことで収穫時の土砂混入を防ぐこと。
3. 飼料用六条大麦の転換畑における耕種概要は、苦土石灰100s/10a、化成肥料N−P2O5−K2O各6s/10aを基肥とし、播種は11月中旬にドリルシーダーを用いて野毛なし大麦8s/10aを条播し、麦踏みは播種から2および3カ月後の2回行っている。

[具体的データ]
表1 育成および収量(2007年)
 図  嗜好性(カフェテリア法)  写真 麦踏みの倒伏軽減効果
表2 サイレージ品質
[その他]
研究課題名:飼料用六条大麦の栽培と利用技術
予算区分:県単
研究期間:2007〜2008年度
研究担当者:横澤将美、山本哲久(群馬県東部家保)、佐藤拓実
発表論文等:1)横澤ら、(2009)群馬畜試研報、(16):92-104

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