細断型ロールベーラを活用したトウモロコシとソルガムの再密封サイレージ


[要約]
固定サイロから取出したトウモロコシおよびソルガムサイレージを細断型ロールベーラを用いて梱包後、再密封するとサイレージは変敗せず、発酵品質を保持できる。

[キーワード]トウモロコシサイレージ、ソルガムサイレージ、細断型ロールベーラ、再密封

[担当]長野畜試・酪農肉用牛部
[代表連絡先]電話:0263-52-1188
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(草地)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
飼料価格が高騰する中、自給飼料の生産拡大と有効な利用技術の開発が求められている。コンクリートやブロック製の固定サイロでは、原料草の適正な調製と貯蔵を行えば、良質な発酵品質のサイレージの安定供給が可能である。しかし、生産現場ではサイロの老朽化等に起因する好気的変敗の発生が問題となっている。そこで固定サイロからトウモロコシおよびソルガムサイレージを取出し、細断型ロールベーラを利用して再密封したサイレージについて発酵品質を評価した。

[成果の内容・特徴]
1. トウモロコシサイレージを細断型ロールベーラで梱包後、再密封したロールベールサイレージの発酵品質は、固定サイロ取出し直後のサイレージと比較して乳酸および酢酸+プロピオン酸発酵が進み、有機酸含量が高まる。V-Scoreは80点以上を保持できる(表1)。
2. 再密封したロールベールサイレージの水分含量は、ベール上部に比較して下部で高い。しかしベール上部と下部でpHおよび有機酸組成に大差はなく、発酵品質に違いは認められない(表1)。
3. ソルガムサイレージの場合も同様に、再密封したロールベールサイレージは固定サイロ取出し直後のサイレージに比較して有機酸含量が高く、V-Scoreは80点以上である。この結果は、固定サイロの取出し時期に関係なく、3月上旬および6月中旬取出しともに同様の傾向を示す(表2)。
4. 以上の結果から、固定サイロから取出したトウモロコシおよびソルガムサイレージを細断型ロールベーラを用いて梱包後、再密封したロールベールサイレージは、変敗することなく、発酵品質を保持できる。

[成果の活用面・留意点]
1. 固定サイロでサイレージを調製したが、1)好気的変敗が予想される、2)余剰となったため別の場所に一時保管する、3)貯蔵したまま輸送して利用する場面で活用できる。
2. スタック、バンカーサイロで調製したサイレージの好気的変敗防止に応用できる。
3. 本試験で供試したサイロは、設置20年のコンクリート塔型サイロであり、トップアンローダで取出し、細断型ロールベーラに供給した成績である。

[具体的データ]
表1 固定サイロ取り出し直後および再密封後のトウモロコシサイレージの発酵品質
表2 固定サイロ取り出し直後および再密封後のソルガムサイレージの発酵品質
[その他]
研究課題名:自給飼料及び低未利用資源をベースとした交雑種肥育技術の確立(えさプロ)
予算区分:委託プロ(えさ)
研究期間:2006〜2009年度
研究担当者:水流正裕、井出忠彦、後藤和美、清沢敦志、大久保吉啓

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