冬季夜温がスプレーカーネーションの採花本数および切り花品質に及ぼす影響


[要約]
スプレーカーネーション「ライトピンクバーバラ」と「チェリーテッシノ」では、冬季夜温が高いほど到花日数が短縮して、株当たり採花本数が増加するとともに側花の花らい数が減少する。切り花品質を考慮すると冬季の好適夜温は10〜15℃と考えられる。

[キーワード]カーネーション、スプレー、冬季夜温、切り花品質

[担当]静岡県農林研・伊豆農業研究センター
[代表連絡先]電話:0557-95-2341
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
暖地におけるカーネーション栽培では6〜7月に定植、冬季に施設を加温し生育を維持しているが、暖房コストの増加により設定温度を下げる事例も見られ、収量や切り花品質への影響が懸念されている。これまではスタンダードカーネーションを中心に調査が行われてきたが、スプレーカーネーションではまとまった報告が少ないので、冬季夜温管理温度を5、10、15および20℃に設定した施設で静岡県のスプレーカーネーション主要2品種を栽培し、好適な冬季夜温管理について検討する。

[成果の内容・特徴]
1. 夜温が高くなるほど採花本数は増加する(表1)。
2. 切り花品質では冬季に採花する2次摘心側枝で差が顕著となり、夜温5℃の切り花長,節間長が長くなり、切り花重が重くなる。夜温20℃では節間長が短くなる(表2)。
3. 花らい数は夜温が低くなるほど増加する(表2)。
4. 花色の変化は「チェリーテッシノ」で認められ,夜温20℃で白色覆輪発現が不鮮明となり、夜温5℃で花弁の桃色が薄くなる(図1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 本試験はガラス温室(20u)で6月下旬定植、加温は11月上旬から行っている。
2. 本試験で供試したスプレーカーネーション2品種はいずれも中生に分類されており、早晩性の異なる品種では生育特性の一部が異なる可能性がある。
3. 低温の管理では2次花らいの発生が増加し、敵除する労力が必要となる。

[具体的データ]
表1 冬季夜温がスプレーカーネーションの株当たり時期別採花本数に及ぼす影響
表2 冬季夜温がスプレーカーネーションの2次摘心側枝の切り花特性に及ぼす影響
図1 冬季夜温の違いが「チェリーテッシノ」冬季の花色に及ぼす影響
[その他]
研究課題名:養分吸収特性に即したカーネーション潅水同時施肥栽培体系の確立と有望品種の育成選抜
予算区分:県単
研究期間:2006〜2010年度
研究担当者:馬場富二夫、稲葉善太郎

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