サトイモ「丸系八つ頭」を利用した多収栽培技術


[要約]
埼玉農総研で選抜した「丸系八つ頭」(仮称)は、栽植密度畝幅120cm×株間30cmの時に親芋収量(10a換算)が最大となる。また、親芋肥大期間中に灌水と土寄せを行うと親芋収量は増加する。

[キーワード]サトイモ、八つ頭、親芋、灌水、土寄せ、業務用、栽培技術

[担当]埼玉農総研・園芸研究所・露地野菜担当
[代表連絡先]電話:049-285-2206
[区分]関東東海北陸農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
サトイモの国内生産量は年々減少し、それと反比例して、輸入サトイモが急増している。輸入されたサトイモのほとんどが、加工・業務用に供されている。埼玉農総研園芸研究所で選抜した「丸系八つ頭」は、1個の大きな丸い親芋を形成することから、調理加工適性に優れている(図1)。そこで、業務用需要に対応した新たな国産サトイモの低コスト・安定生産技術体系を組み立てるため、本系統を用いた多収栽培技術を開発する。

[成果の内容・特徴]
1. 親芋1個重量は、10a当たりの栽植密度が高くなるに従って減少し、親芋収量は畝幅120cm×株間30cmの時に2,441kg/10aと最大となる(表1)。
2. 土寄せの高さは5cmよりも10cmのほうが親芋縦径が大きくなり、親芋収量が1,412kg/10aになる(表2)。
3. 灌水を行うと親芋収量が1,941kg/10aになり、無灌水と比較して37%増加する(表2)。その場合、親芋が肥大する8月中旬から9月上旬までの灌水が最も有効である(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 「丸系八つ頭」は、1個の丸い親芋を形成するが、その形質の固定度は、95%程度である。

[具体的データ]
図1 サトイモ「八つ頭」の新系統 表1   栽植密度と親芋収量との関係
表2  土寄せ量及び灌水の有無と親芋重量・形状との関係
表3  灌水時期と親芋収量との関係
[その他]
研究課題名:業務用需要に対応した露地野菜の低コスト・安定生産技術の開発
予算区分:実用技術
研究期間:2008〜2009年度
研究担当者:岩元篤、鈴木栄一、富田廣

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