スケートとスケーティングバクテリア仮説の類似


スケーティングバクテリア仮説によれば、線状高分子の存在によって物体の運動に異方性が付与される(べん毛繊維のように細長い物体は長さ方向は動きやすく、直角方向には動きにくい)ことになる。これは、氷上で普通の靴で歩くのは容易ではないが、スケート靴を履けばすばやく動けるのと似ている。スケート靴の場合、エッジの作用により動きにくい方向(横方向)動きやすい方向(前後方向)とを作り出し、スケーターが加える力の方向を調節することにより自由に氷上を運動できるようになっている。一方高分子溶液中の細菌の場合、高分子ネットワークと細長いべん毛繊維の組み合わせが、スケート靴のエッジの役割を果たしている。そこで、ここで提案した仮説を「スケーティングバクテリア仮説」と呼んでいる。

スケート靴の動きやすさ シンボルマーク