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24 牛の皮膚の線維乳頭腫 〔千葉 脩史(秋田県)〕

 ホルスタイン種,雌,277日齢,生検材料.平成27 年7月,県内の乳用牛,肉用牛飼養施設において,右眼 瞼に小豆大に盛り上がった脱毛病変及び痂皮形成がみら れる個体を確認した.消毒薬及び抗生剤の塗布を実施し たがさらに隆起し,8月初旬にはソラマメ大まで腫大し た.また,眼瞼のほかに,頭頸部,体幹及び四肢の体表 7〜8カ所に腫瘤の形成が認められた.このことから, 腫瘤の一部を切除し,病性鑑定を実施した.

 組織学的には,異型性のない有棘細胞が著明に増生 し,有棘細胞層は肥厚していた.基底側では長短さまざ まな指状の乳頭間隆起を形成していた.有棘細胞は一部 で空胞化し,最上層の有棘細胞内に核内封入体が確認さ れた.真皮では線維芽細胞様の細胞が著明に増生してい た.表皮及び真皮には壊死は認められなかった.ウサギ 抗パピローマウイルスポリクローナル抗体(ニチレイバ イオサイエンス,東京)を用いた免疫染色では,核が陽 性に染まった(図24A,B).

 以上から,本症例は牛線維乳頭腫と診断された.

牛の皮膚の線維乳頭腫