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25 若齢牛の皮下のB細胞性リンパ腫 〔平野晃司(埼玉県)〕

 黒毛和種,雄,13カ月齢,鑑定殺.フリーバーン方 式の肥育農場において,2016年3月8日,左眼球の突 出を示す個体に,牛白血病ウイルス(BLV)PCR検査, 血液検査等の病性鑑定(以下,3月病鑑)を実施した. BLVのPCR検査は陽性を示したものの,血液塗抹像で は異型リンパ球の増加等,牛白血病を強く疑う所見はな かった.しかし翌月,右眼球の突出及び元気消失を示し たため,4月27日,鑑定殺による病性鑑定を実施した.

 剖検では,下顎及び外腸骨等の体表リンパ節は腫大 し,胸腔及び腹腔内にピンポン玉大〜小児頭大の白色腫 瘤が,心臓に米粒大〜大豆大の白色結節が散在していた.

 組織学的には,皮下腫瘤にリンパ球様の腫瘍細胞が重 度に浸潤し,白色腫瘤や心臓等でも同様の所見を示した (図25).腫瘍細胞は免疫組織化学的検査で,CD20 (Thermo, U.S.A.) 陽性,CD3(Dako, Denmark)陰 性であった.

 血液・生化学的検査では,Ht 21%,WBC 110,550/μl, 白血球百分率でリンパ球77.5%(正常53.5%, 異型24%),LDH 2,000IU/l以上であった.なお,3月 病鑑時には,Ht 29%,WBC 7,375/μl,白血球百分率 でリンパ球84%(正常82.5%,異型1.5%),LDH 967IU/lであった.

 以上から,本症例は若齢牛の牛白血病(地方病性)と 診断された.

B細胞性リンパ腫