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28 豚の豚サーコウイルス2 型(PCV2)による組織球性間質性肺炎 〔板橋知子(宮城県)〕

 LWD種,去勢雄,約40日齢,鑑定殺.母豚80頭規模の一貫経営農場で,約25日齢で子豚舎移動後に呼吸器症状及び発育不良を呈する豚が散見されたため,病性鑑定を実施した.

 剖検では,やや削痩(BW 10.4kg)し,被毛は粗剛で,肺の小葉間結合組織は水腫性に拡張し,気管支リンパ節は腫大していた.

 組織学的に,肺では気管支及び細気管支周囲にマクロファージ,リンパ球,一部で多核巨細胞が浸潤し,肺胞のU型上皮細胞の腫大・増生,マクロファージ浸潤,及び肺胞腔の狭小化が認められた(図28).小葉間結合組織はリンパ管の拡張を伴って水腫性に拡大していた.一部において淡明で豊富な細胞質を持つ細胞が敷石状に集塊を形成していた.全身リンパ組織ではリンパ球が脱落し,腎臓と全身リンパ組織にマクロファージと多核巨細胞が浸潤していた.回腸パイエル板ではマクロファージにブドウの房状の好塩基性細胞質内封入体が形成されていた.家兎抗PCV2血清(動衛研,茨城)を用いた免疫組織化学的染色では,肺,腎臓及び全身リンパ組織において陽性反応が少数〜多数確認された.

 病原検査では,肺,扁桃及び血清からPCV2遺伝子が検出された.

 本症例は,豚サーコウイルス関連疾病(PCVAD)〔豚離乳後多臓器性発育不良症候群(PMWS)〕と診断された.組織診断名は肉芽腫性間質性肺炎も討議されたが,顕著なマクロファージの浸潤が特徴であることから,組織球性間質性肺炎とされた.

組織球性間質性肺炎