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31 豚の腸間膜リンパ節におけるPCV2による好塩基性細胞質内封入体形成及びリンパ球消失を伴う壊死性リンパ節炎 〔矢口裕司(茨城県)〕

 LWD,雌,約40日齢,鑑定殺.母豚約110頭飼養する一貫経営農場で,約8割の離乳豚が発育不良を呈し,その半数が死亡したため病性鑑定を実施した.

 剖検では,肺の右前葉と中葉で赤色化及び硬化がみられた.腸間膜リンパ節及び体表リンパ節は著しく腫大していた.

 組織学的に,腸間膜リンパ節では広範な凝固壊死が認められ,局所的に少数のリンパ球が残存していた(図31A).一部でブドウの房状の好塩基性細胞質内封入体を伴うマクロファージ浸潤巣(図31B)や血管炎を伴っていた.また全身のリンパ節でも,中等度から重度のリンパ球減少及び封入体形成が認められた.回腸では,パイエル板の濾胞構造が消失し,一部の粘膜で壊死性潰瘍性腸炎が認められた.肝臓では小壊死巣が散見された.肺では一部で化膿性気管支肺炎が認められた.家兎抗PCV2 血清(動衛研,茨城)を用いた免疫組織学的染色では,全身のリンパ組織,回腸,十二指腸及び肝臓で陽性反応が多数認められた.家兎抗サルモネラO7群血清(デンカ生研,東京)を用いた免疫組織化学的染色では,回腸の潰瘍部において陽性反応が認められた.

 病原検査では,肝臓,脾臓及び肺からSalmonellaCholeraesuis が分離された.

 以上から,本症例は豚サーコウイルス関連疾病(PCVAD)〔離乳後多臓器性発育不良症候群(PMWS)〕及びサルモネラ症と診断された.

壊死性リンパ節炎