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34 新生豚の豚痘性皮膚炎 〔竹馬 工(三重県)〕〕

 LWD 種,性別不明,0日齢,鑑定殺. 母豚1,400頭 規模の一貫経営農場において,2014年11月26日に分 娩された新生豚1腹の1頭で,全身の皮膚に発痘がみら れた.死産は認められなかった.

 剖検では,全身皮膚に,白色〜淡赤色で直径2〜 5mm の円形の丘疹や,直径5〜15mmの不整円形で中 心部が陥没し痂皮を伴う膿疱が認められた.舌では円形 でクレーター状,大小不同のび爛が複数認められた.ほ かの臓器に異常は認められなかった.

 組織学的に,表皮の有棘細胞において,水腫様(風船 様)変性や好酸性細胞質内封入体の形成を伴う過形成が 認められた(図34A).封入体を持つ多くの上皮細胞で は核内の空胞化を伴っていた(図34B).一部で表皮や 真皮における好中球浸潤巣や,菌塊を伴った痂皮形成も 認められた.舌でも皮膚と同様の病変が認められた.

 ウイルス学的検査では,皮膚の丘疹の乳剤から豚痘ウ イルスが分離された.PCR検査により皮膚の丘疹及び 舌の潰瘍部の試料から豚痘ウイルス特異遺伝子が検出さ れた.

 以上から,本症例は先天性豚痘と診断された.

豚痘性皮膚炎