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35 鶏のMycoplasma gallisepticum(MG)及び伝染性気管支炎(IB)ウイルスによるリンパ球形質細胞性気管支炎及び化膿性気管支炎 〔亀位 徹(和歌山)〕

 チャンキー種,性別不明,35日齢,鑑定殺.2015年12月10日に72,000羽を飼養する肉用鶏農家の平飼開放鶏舎の1 つにおいて,30日齢以降の鶏群で死廃数の増加がみられ,呼吸器症状が認められたため3羽(Nos.1〜3)の病性鑑定を実施した.提出事例はNo. 1である.

 剖検では,小腸上部に軽度の拡張が認められたが,その他臓器では著変は認められなかった.

 組織学的に,気管や肺の一次気管支では,粘膜上皮の線毛消失,変性や壊死,過形成などがみられ,粘膜固有層ではリンパ球や形質細胞が浸潤していた(図35A).同一切片上の一部の気管支では偽好酸球やマクロファージ浸潤が目立ち,内腔を閉塞していた.マウス抗IBウイルス抗体(HyTest社,Finland)を用いた免疫染色では,本症例とNo. 3の気管支上皮細胞で陽性抗原が認められた(図35B).家兎抗MG抗体(動衛研,茨城)を用いた免疫染色では,検索した3羽の気管や肺の気管支上皮細胞自由面で陽性抗原が認められた(図35C).

 病原検査では,本症例とNo. 2の肺からMGが分離され,No. 2とNo. 3の気管からIBウイルスが分離された.

 本症例のIBウイルス分離は陰性であったが,免疫組織化学的染色でウイルス抗原が検出された.同居鶏群の検査結果もふまえ,本症例は鶏マイコプラズマ病及び伝染性気管支炎と診断された.

伝染性気管支炎