コモンベッチの病害


灰色かび病(haiiro-kabi-byo) Gray mold
病原菌:Botrytis cinerea Persoon:Fries、不完全菌
地上部全体に発病する糸状菌病。よく繁茂した株の地際から発病し、初め葉や茎に水浸状の小斑点を形成し、やがて全体が褐色に軟化崩壊する。腐った部分にはネズミ色のかびを密生する。高温多湿時に多発する。コモンベッチでは葉に赤褐色の斑点を多数生じることから、初めはチョコレート斑点病、赤色斑点病とも呼ばれた。コモンベッチはヘアリーベッチに比べ抵抗性程度は概ね高い。


さび病(sabi-byo) Rust
病原菌:Uromyces ervi Westerndorp、担子菌
 春から初夏にかけて発生するさび病。淡橙色で直径0.5mm程度の腫れ物状の円形病斑が葉の裏に散生する。やがて表皮が破れて中から鉄銹色の夏胞子が現れる。7月頃から胞子堆に冬胞子を形成する。

ヘヤリーベッチの病害


灰色かび病(haiiro-kabi-byo) Gray mold
病原菌:Botrytis cinerea Persoon:Fries、不完全菌
 地上部全体に発病する糸状菌病。よく繁茂した株の地際から発病し、初め葉や茎に水浸状の小斑点を形成し、やがて全体が褐色に軟化崩壊する。腐った部分にはネズミ色のかびを密生する。高温多湿時に多発する。


灰斑病(haihan-byo, 病名未登録) Ascochyta leaf spot
病原菌:Ascochyta punctata Naoumow、不完全菌
 春と秋の雨期に発生の多い糸状菌病。葉、茎、さやなど地上部全体に発生する。葉では初めチョコレート色の斑点が現れ、後に円形から楕円形、直径2-5mmの病斑となる。病斑内部は灰白色に変わるため、周囲をチョコレート色の縁で囲まれたようになる。感染した葉は次々と落葉する。古くなった病斑上には黒い粒点(柄子殻)が現れ、ここから胞子を飛散してまん延する。

トレフォイルの病害


葉腐病(hagusare-byo) Summer blight
病原菌:Rhizoctonia solani Kühn


根腐病(negusare-byo, 病名未登録) Phytophthora root rot
病原菌:Phytophthora medicaginis Hansen et Maxwell、卵菌
 根腐および地上部の枯死を引き起こす糸状菌病。春および秋に発生し、特に6月の被害が大きく、大部分の株が枯死する。ミヤコグサ(Lotus corniculatus var. japonicus)でのみ発生し、バーズフットトレフォイル(L. corniculatus)では未確認である。病原菌の培地上での生育適温は約30℃である。


輪紋病(rinmon-byo) Stemphylium leaf spot
病原菌:Stemphylium loti Graham、不完全菌
 地上部に斑点を生じる糸状菌病。秋から冬にかけて発生し、主に葉、葉柄および茎に発生する。病斑は初め薄茶色でややくぼみ、次第に広がって直径約5mmの円形斑となる。病斑には明瞭な輪紋が現れ、周囲は水浸状または退緑色となる。感染した葉は容易に落葉する。茎では銅色、長紡錘形の病斑となる。

レンゲの病害


白粉病(hakuhun-byo) White leaf spot
病原菌:Tuberculina nomuriana Saccardo


斑点病(hanten-byo) Leaf spot
病原菌:Stemphylium astragali (Yoshii) Yoshii、不完全菌


菌核病(kinkaku-byo) Sclerotinia root and crown rot
病原菌:Sclerotinia trifoliorum Eriksson、子のう菌


汚斑病(ohan-byo) Leaf blotch
病原菌:Cladosporium astragali Yamamoto, Iwayama et Saito、不完全菌


うどんこ病(udonko-byo) Powdery mildew
病原菌:Microsphaera astragali (de Candolle) Trevisan、子のう菌

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