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農業農村整備のための実用新技術成果選集(2024年)

NEWとは、令和5年度新規の成果情報であり、次の2つに分類している。

【普及】とは、「普及成果情報」を意味し、行政・普及機関、公立試験研究機関、生産者、民間企業にとって直接的に利用可能で、普及が大いに期待できる成果をいう。

【研究】とは、行政・普及機関、公立試験研究機関、生産者、民間企業にとって直接的に利用可能なものでないが、その内容が非常に有用な基礎・基盤情報になりうるもの、又は普及するためには改良が必要であるが将来的に有用な成果をいう。

●各成果情報名の末尾に付したカッコ書きは、担当研究グループ名の略称を示す。
なお、文字色については、各研究グループが所属する研究領域毎に色分けしている。
農地基盤情報研究領域:空間情報グループ、農地整備グループ、地域防災グループ
施設工学研究領域:施設整備グループ、施設保全グループ
水利工学研究領域:流域管理グループ、水利制御グループ
資源利用研究領域:地域資源利用・管理グループ

●説明動画(※)について、今年度に新たに追加した成果()は、動画視聴可能としている。なお、過年度までの動画も下記リスト(○)について視聴可能であるが、内容的に現時点の研究成果を必ずしも反映していない。また、「研究成果情報名」と説明動画のタイトルが一致していない場合がある。

I.「生産基盤の強化による農業の成長産業化」 に資する実用新技術


1.担い手への農地の集積・集約化、スマート農業の推進による生産コスト削減を通じた農業競争力の強化のための技術
番号 研究成果情報名 担当研究グループ名 備考 説明動画(※)
1) Googleマイマップを用いた水利施設GIS構築手法マニュアル (空間情報)
2) 小型UAV空撮・三次元形状復元技術を用いた農地の現況地形の把握手法 (空間情報)
3) ほ場間移動に対応したロボット農機用のスマート農場の設計支援ツール (空間情報)
4) Sentinel-2 衛星データ等を用いた水田の排水性の広域評価手法 (空間情報)
5) 圃場整備前後におけるドローンセンシングの活用 (空間情報)
6) 従来1/10以下の作図時間で直感的に操作できるほ場の3次元モデル自動生成ソフトウェア (空間情報) NEW【普及】
7) 携帯情報端末による遠隔・自動制御が可能な圃場水管理システム (農地整備)
8) 圃場水管理システムを用いた普通期における必要水量の算出法 (農地整備)
9) 農業農村整備におけるデータ利活用を促進する農地基盤デジタルプラットフォーム (農地整備) NEW【普及】
10) 暗渠排水のライフサイクルコストを削減する3次元位置情報の取得・活用技術 (農地整備) NEW【普及】
11) ゴミが詰まりやすい開水路に適用可能な袋体を用いた水田のICT水管理機器 (農地整備) NEW【普及】
12) 家畜ふん炭に含まれる肥料成分の濃度と溶出性を調整するための畜種と炭化温度の選定 (農地整備) NEW【研究】
2.高収益作物への転換、産地形成を通じた産地収益力の強化のための技術
1) Sentinel-2衛星データを用いた水田の取水開始時期の把握手法マニュアル (空間情報)
2) 生産者が使える簡単・迅速でリーズナブルな排水改良技術のラインナップ (農地整備)
3) 石礫圃場でも利用できる低コストな暗渠整備技術 (農地整備)
4) 鎮圧により漏水対策を実施した乾田直播栽培水田からの栄養塩負荷削減効果 (施設保全) NEW【普及】
5) 園芸用施設への微小害虫の侵入を抑制する新防虫ネット (地域資源利用・管理)
6) フェンロー型温室における室内気温分布の推定 (地域資源利用・管理)
7) 農業用ハウスにおける床面のコンクリート化により温熱環境の変動を緩和 (地域資源利用・管理)
8) パイプハウスの軒高の増加が耐風性能に及ぼす影響 (地域資源利用・管理)
9) 厳寒期でも安定した温室暖房が可能な地下水熱源ヒートポンプ (地域資源利用・管理) NEW【普及】
10) 農業用被覆資材の熱貫流係数を簡易的に推定する手法を開発 (地域資源利用・管理) NEW【研究】
地下水位制御システムFOEAS (農地整備) 参考掲載
地下水位制御システムFOEASの導入条件 (農地整備) 参考掲載

II.「多様な人が住み続けられる農村の振興」に資する実用新技術


1.所得と雇用機会の確保、農村に人が住み続けるための条件整備、農村を支える新たな動きや活力の創出のための技術
1) 鶏ふん炭の熔リン代替利用による土壌改良効果 (農地整備)
2) 水路の魚の棲みやすさを評価するプログラム (施設保全)
3) ラドン濃度などの水質測定と水温の連続観測による河川への地下水流出現象の調査方法 (流域管理)
4) モバイルGISを用いた農地一筆調査支援システム (地域資源利用・管理)
5) 営農活動のための経済・環境影響評価ツール (地域資源利用・管理)
6) オイル生産藻類残渣のペレット化技術 (地域資源利用・管理)
7) 農業用ダムにおける非灌漑期の安定した小水力発電のための調整型水管理手法 (地域資源利用・管理)
8) シート状熱交換器を流水中に設置すると高い熱交換特性が得られる (地域資源利用・管理)
9) 畑地におけるメタン発酵消化液の肥料効果と環境影響 (地域資源利用・管理)
10) 農村地域における生ごみのメタン発酵基質としての特性 (地域資源利用・管理)
11) 集排汚泥と食品廃棄物等のメタン発酵における安定発酵条件解明、消化液の肥料特性評価 (地域資源利用・管理)
12) メタン発酵消化液を土中に安定的に施用でき低コストで導入できるスラリーインジェクター (地域資源利用・管理) NEW【普及】
13) 流水の流速と水温の変化が暖房時のヒートポンプシステムの熱交換特性に与える影響 (地域資源利用・管理) NEW【研究】

III.「農業・農村の強靱化」に資する実用新技術


1.頻発化・激甚化する災害に対応した排水施設整備・ため池対策や流域治水の取組等による農業・農村の強靱化のための技術
1) 降雨特性を踏まえたため池の洪水調節効果の評価手法 (地域防災)
2) ハザードマップ作成のためのため池浸水想定区域算定マニュアル(案) (地域防災) NEW【普及】
3) ため池の事前放流を支援する「ため池水位管理情報システム」 (地域防災) NEW【普及】
4) 地すべり土塊の地震時移動量の簡便な算定手法 (地域防災) NEW【研究】
5) ため池の耐震診断ソフト「SIP-NewD」 (施設整備)
6) 全国で適用可能なため池ベントナイトシート工法設計・施工マニュアル (施設整備) NEW【普及】
7) 農業用ダムの事前放流による洪水調節効果の簡易推定手法 (流域管理)
8) 様々な形状の田んぼダム器具が発揮するピークカット機能 (流域管理)
9) 浸水域のリアルタイム推定にむけた水位データベースの簡易構築手法 (流域管理) NEW【研究】
10) 排水機場や排水路の水位をリアルタイムで予測するプログラム (水利制御)
11) 物理モデルによる仮想データを深層学習に用いる、排水機場調整池の高精度水位予測手法 (水利制御)
12) 低平地小河川におけるゲート操作を支援する水位予測の適用 (水利制御) NEW【研究】
2.ICT などの新技術を活用した農業水利施設の戦略的保全管理と柔軟な水管理の推進のための技術
1) ため池データを共有化「ため池デジタルプラットフォーム」 (施設整備)
2) 無機系表面被覆工の簡易な中性化深さ測定手法 「コアビット法」 (施設保全)
3) ポンプ設備の突発的な故障停止を防ぐためリアルタイムに遠隔監視するシステム (施設保全)
4) 軽量部材を用いた集水井の内巻補強工法 (施設保全)
5) 改良版高精度摩耗モニタリングシステム (施設保全)
6) 摩耗作用が激しい水利施設に適用可能な新たな促進摩耗試験「回転式水中摩耗試験」 (施設保全)
7) 軽量の炭素繊維を用いた水路トンネルの覆工コンクリートの補強工法 (施設保全)
8) 安全、簡単、確実なコンクリート補修材料の現場付着試験方法 (施設保全)
9) 農業用パイプのスラスト力に対する固結工法を用いた耐震対策技術 (施設保全)
10) 実用性を向上させた漏水探査ロボットによる農業用パイプラインの漏水探査システム (施設保全)
11) 頭首工エプロンに使用する土木材料の耐衝撃性を評価する鋼球落下式衝撃摩耗試験 (施設保全)
12) 画像解析を用いた非接触計測による鋼矢板の板厚推定 (施設保全)
13) 建設材料の耐摩耗性を相対評価できるサンドブラスト装置 (施設保全) NEW【普及】
14) 水路の摩耗調査を省力化する型取りゲージ画像の解析プログラム (施設保全) NEW【普及】
15) 沿岸域の地下水位時系列観測データの分析による帯水層の透水係数推定手法 (流域管理)
16) 地下水位の潮汐応答分析による沿岸域の地下ダムの機能監視手法 (流域管理)
17) ICTを活用した圃場-水利施設連携型の配水管理制御システム (水利制御)
18) 省力化を目的とした土地改良区の水利施設管理労力の実態調査 (水利制御)
19) 機械学習とクラスタリング手法による複数種類の正常値·異常値の同時分類技術 (水利制御)
20) 3Dカメラと画像解析を用いた水門開度および水位の遠隔監視システム (水利制御) NEW【研究】
21) 中山間地域にある水利施設のための遠隔監視システムがもたらす労力削減効果 (地域資源利用・管理)