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りんごジュース加工の留意点
青森県農産物加工指導センター
[部会名] 流通・加工
[分科会名]
[分類] (2)
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[成果の内容]
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技術・情報の内容及び特徴
落下りんご対策を含めたりんごジュース加工の留意点をマニュアル化した。
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加工の手順と留意点
- 粉砕・搾汁
- ジュースの褐変防止のため、加工作業はできるだけ低温、短時間に行う。
- 酸化防止剤としてのビタミンC添加量は、原料の0.075~0.1%とする。
- ろ過
- 搾汁直後にろ過処理すると褐変が軽減される。
- プレートヒーターで殺菌する場合は、遠心分離機やオリ引きタンク等を併用する。
- ステンレス網でろ過する場合は、140メッシュ以上のものを使用する。
- 殺菌
- 褐変酵素失活のため、搾汁後すみやかに80度C以上に加熱殺菌する。
- 殺菌温度は、93~95度Cとし、煮立てない。
- 充填
- 殺菌後、80度C以上で充槇する。
- 充槇後の殺菌は、80度C、20分間とする。
- 保管
- 高温ほど貯蔵中の品質低下が大きいため、加工品は必ず低温保管する。
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落下りんごジュース加工の留意点
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落下した園地では、品種別、熟度別、有袋、無袋に選別する。
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原料は品種別、熟度別に集荷する。
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原料の保管は、落下時の損傷程度にもよるが、冷蔵庫保管を原則とする。
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加工適期の目安は、でんぷんが消失する時期とする。
図1 搾汁後の褐変程度の推移
表1 加工条件とオリの発生量
表2 ふるいの種類とオリの発生量
でんぷんの簡易検定法
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技術・情報の適用効果
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りんごジュースの品質向上が図られる。
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りんご落下対策として、原料からジュース加工までの一連のマニュアル化による迅速な
対応が可能となる。
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適用の範囲
県下全域(りんご加工施設)
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普及指導上の留意点
[その他の特記事項]
研究課題名:加工食品の品質評価技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年~3年
発表論文等: