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登熟期間の低温と刈取時期


[要約]
ササニシキ、はえぬき、どまんなか、はなの舞で出穂遅延などにより登熟期間、低温で 経過した場合の刈取時期判定の目安を、出穂後40日間の日平均気温との関係で示した。
山形県立農業試験場庄内支場、最北支場
[連絡先] 0235-64-2100
[部会名] 水稲
[専門]  栽培
[対象]  稲類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
出穂遅延などにより登熟期間が低温で経過した場合の刈取時期を品質・収量の両面から 検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 各品種とも出穂が送れて出穂後40日間の日平均気温が低くなるにしたがって未熟粒 (主に青未熟粒)歩合が低下しにくくなり、被害粒(主に着色粒)が増加しやすくなるため 高品質米が確保される刈取時期の幅は狭くなる。
  2. 1等米生産のための刈取時期は、
    ササニシキ(平方メートル当たり籾数3.3〜3.7万粒)は、出穂後40日間の日平均気温が 20〜21度Cの場合、出穂後積算気温1000〜1150度C、19〜20度Cの場合、1000〜1100度C となり、刈始めの青籾歩合は15%以下である。同様に、
    はなの舞(平方メートル当たり籾数2.8〜3.2万粒)は、20〜21度Cの場合、900〜1000度C、 19〜20度Cの場合、900〜950度Cとなり、刈始めの青籾歩合は20%以下である。
    どまんなか(平方メートル当たり籾数3.2〜3.6万粒)は、20〜21度Cの場合、950〜 1050度C、19〜20度Cの場合、1000〜1050度Cとなり、刈始めの青籾歩合は15%以下で ある。
    はえぬき(平方メートル当たり籾数3.0〜3.4万粒)は、20〜21度Cの場合、950〜1050度C となり、刈始めの青籾歩合は15%以下である。
  3. 出穂後40日間の日平均気温が、ササニシキ、はなの舞、どまんなかでは19度C以下、 はえぬきでは20度C以下では未熟粒、被害粒が多いため1等米生産は困難である。 したがって収量確保のため登熟限界温度到達日以降に刈取る。
  4. 登熟限界温度は、登熟程度によって異なり、粒厚1.9mm以上の玄米粒数歩合が50%以下で 日平均気温10度C、50〜70%で11度C、70%以上で13度C程度である。
図1 出穂後40日間の日平均気温と品質
図2 日平均気温と精玄米粒数歩合増加量

[成果の活用面・留意点]
各品種とも、出穂後の積算気温、青籾歩合とともに籾水分にも留意する。(25%以下) また、平方メートル当り籾数の多少、不稔の発生程度等も考慮して刈取時期の判定を 行う。

[その他]
研究課題名:水稲作況解析調査
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(昭和45年〜)
発表論文等: