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ホップ園土壌の実態と土壌管理基準


[要約]
ホップ園土壌は作土層にリン酸、加里が集積しており、塩基間のアンバランスが みられる圃場が多い。収量は土壌養分状態よりも土壌物理性の影響が大きく、 増収のためには下層の土壌物理性を改善するとともに効率的な施肥管理が必要である。
岩手県立農業試験場・環境部土壌改良科、県北分場
[連絡先] 019-688-4134
[部会名] 生産環境
[専門]  土壌
[対象]  工芸作物類
[分類]  普及

[背景・ねらい]
県内ホップの平年収量は200kg/10a以下であり、その要因の一つとして土壌的要因が 考えられているが、土壌診断基準が明確ではないため低収圃場の解析も不十分な 状況であることからホップ園土壌の実態、高収圃場の特徴などを明らかにし 土壌管理基準を策定した。

[成果の内容・特徴]
  1. ホップ園土壌の化学性は圃場間のバラツキが大きいが、全体的にリン酸、加里が作土層 に集積しており、調査圃場の約6割では石灰/苦土比が6を越え、また、苦土/加里比は 殆どの圃場で2未満になっているなど大部分の圃場で塩基間のアンバランスが みられる(図1〜3)。
  2. 栽培経験年数が長い農家に多収圃場が多く、その圃場は、主要根群域であるII層の 孔隙が60%以上であり、透水性や有効水分保持量が多いなど土壌物理性が良好で、 窒素施肥量は低収圃場に比べて少ない傾向 である。 (表1図4、図5)
  3. ホップ増収のためには、排水対策や孔隙量の確保など主要根群域の土壌物理性の 改良と効率的施肥管理が必要である。
  4. 土壌管理基準(他の基準は概ね一般畑土壌と同様)

[成果の活用面・留意点]
土壌物理性改良のための深耕時に粗大有機物等を下層まで施用すれば一層効果的 である。

[その他]
研究課題名:ホップ圃場の土壌管理対策調査
予算区分 :国・県
研究期間 :平成5年(平成3年〜平成5年)
発表論文等: