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水稲施肥量と有機物施用の実態


[要約]
10年間における農家の施肥量と有機物施用の実態をまとめた。窒素肥料は減少、 リン酸は微増傾向にあった。加里は変化がなく、ケイ酸は施用圃場、施用量とも 減少している。堆肥は施用圃場が減少しているが、継続的に多量施用の圃場があった。 稲わら施用圃場は増加しており、ほとんどが全量施用でわら腐熟促進肥料の施用は 少ない。
岩手県立農業試験場・環境部・施肥改善科
[連絡先] 019-688-4139
[部会名] 生産環境
[専門]  肥料
[対象]  稲類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
昭和54年度から開始された土壌環境基礎調査定点調査が平成4年度で3巡めが終了 した。調査は施肥、有機物施用等の土壌管理実態や土壌養分及びかんがい水の実態 と、この間の変動とを示すものである。これら調査のうち施肥及び有機物施用について 実態をまとめ、これ以後の肥培管理の資とするものである。

[成果の内容・特徴]
  1. 窒素施肥は減少傾向にあり、これは主として県北の黒ボク地帯において作付が 多肥多収品種から良質良食味品種に移行したためと考えられる。リン酸施肥は 調査期間中多施用を行っている圃場があった。これはリン酸施肥が土壌診断に よるものではなく、リン酸質土づくり肥料の慣行的な施用によるものと考えられる。 加里施肥量は変化が認められなかった。
  2. ケイ酸質肥料は施用圃場数、施用量とも減少傾向にあった。とくに可給態ケイ酸の 少ない沖積土で施用が減っており、施用の必要な圃場と実態があっていなかった。
  3. 堆肥施用圃場数は減少傾向にあり、変わって稲わら施用の圃場が増加している。 堆肥施用の減少は主に2t/10a以下の圃場で、多量施用の圃場は増加傾向にある。 一方、稲わら施用はほとんどが全量施用で石灰窒素等のわら腐熟促進肥料の施用は きわめて少なかった。
表1 施肥量の年次変化
表2 ケイ酸質肥料の施用の実態
表3 有機物施用の実態 表4 多湿黒ボク土における牛堆肥の施用量 表5 稲わらの施用実態

[成果の活用面・留意点]
水稲栽培における施肥・有機物施用等肥培管理について農家指導の資となる。

[その他]
研究課題名:土壌環境・地力変動調査 定点土壌管理実態調査
予算区分 :国・県
研究期間 :昭和54年〜平成4年
発表論文等: