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乗用型トラクタを利用した不耕起播種機による麦類立毛間大豆播種


[要約]
麦類収穫15日前に,麦類の条間に溝を切り, 大豆を不耕起播種することにより,2年3作体系(水稲→麦類→大豆) において大豆の収量向上が図られることから, 乗用型トラクタを利用した,立毛間播種のできる不耕起播種機を試作した。
宮城県農業センター・営農機械部・作業機械科
[連絡先] 022-383-8127
[部会名] 作業技術
[専門]  作業
[対象]  麦類・豆類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
麦類・大豆輸作体系において麦類収穫後に大豆を播種する場合, 播種時期が遅れ,大豆が低収になりやすい。大豆の揺種時期を早める方法として, 麦類立毛間大豆播種法が考えられる。また, 大豆の播種時期は土壊が湿って耕起播種が困難になることもあり, 耕起播種が因難な湿潤状態の土壌でも播種できる不耕起播種が考えられる。 そこで,立毛間播種と不耕起播種における播種法や施肥法について検討し, 乗用型トラクタを利用した播種機の開発を行う。

[成果の内容・特徴]
  1. 麦類のコンバイン収穫を前提とした大豆の播種時期は, 麦類収穫15日前程度がコンバインによる大豆の損傷がない( 表1表4)。
  2. 不耕起播種の適播種深度は3〜6cmである。 苗立率を高めるには覆土が必要である (表2)
  3. 基肥は,種子より6〜9cm程度離し,深さ3cm程度の側条施肥とする (表3)
  4. 上記の条件を基に,ハイクリアランストラクタ (K社X−24:前輪と後輪の幅が同しで,車高が高い, 最低地上高51cmのトラクタ)に装着し, 生育中の麦類をまたいで麦類の条間に大豆を不耕起播種する機械を試作した( 図1図2)。 この播種機は,耕起播種が不可能な多湿条件下でも播種可能で, 麦類への損傷も少ない。

[成果の活用面・留意点]
  1. 不耕起播種は,麦類生育中の雑草が少ない2年3作体系 (水稲→麦類→大豆)に適し,大豆の適期内播種が可能で, 麦類収穫後の耕起播種と比ペ,収量向上が図れる。
  2. 大豆を播種する麦類の条間を40cm程度とする (図2)
  3. コンバインによる麦類の収穫のため, 大豆の条間はクローラで跨げるようにする。 麦類の収穫は大豆が損傷しないように通常よりも刈高さを高くする (表1)

[その他]
研究課題名:小麦・大豆輪作体系に伴う機械化導入技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成元年度〜平成5年度
発表論文等:なし