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リンゴ園におけるマルハナバチの授粉効果


[要約]
マルハナバチはリンゴの訪花昆虫として使用でき、ミツバチより安全に、マメコバチ より巣の管理が容易に行える。授粉可能面積は、巣箱1箱で半径40m、ほぼ50a程度可能 である。
宮城県園芸試験場・栽培部・果樹科
[連絡先] 022-383-8132
[部会名] 果樹
[専門]  栽培
[対象]  果樹類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
リンゴの授粉用昆虫として、ミツバチやマメコバチが広く利用されているが、ミツバチ は低温での活動が鈍い、風の影響を受けやすい、人に危害を加える可能性があるなどの 問題を抱える。マメコバチは、巣の増殖、維持管理が煩雑などの欠点がある。そこで、 オランダから、導入されたマルハナバチのリンゴヘの授粉効果の確認を行った。

[成果の内容・特徴]
  1. 「ふじ」、「王林」、「千秋」の混植園に設置した巣箱から20mの距離までは、中心果 の結実率は90%前後と高く、マルハナバチの授粉効果は高い (表1)。
  2. 巣箱からの距離が50mまで離れても、中心果の結実率は70%以上ある。巣箱から遠くなる につれ、結実率が低くなる傾向が認められる(表1)。
  3. 南北方向と東西方向の結実率の変化はほぼ同じ傾向である (表2)。
  4. マルハナバチによる授粉可能面積は、結実率70%以上を目安とすると半径40m程度 (約50a)は見込める。
  5. 設置期間が長く、活動中に有力な花粉源があるほど、1箱当たりのマルハナバチの 活動数は多い(表3)。

[成果の活用面・留意点]
巣箱1箱の単価が高いので、モモ、ナシ、リンゴと使用場面を移しながらの利用や 野菜ハウス内での組合せ利用など、有効利用を図る。

[その他]
研究課題名:リンゴわい化樹の栽培管理技術の体系化
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(平成元〜7年)
発表論文等:なし