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M.27台リンゴの乾物分配率


[要約]
極わい性台木M.27台「ふじ」(樹齢10年生)の果実への乾物分配率は70%で、 M.26台樹の40%に比べて非常に高かった。マルバカイドウ中間台M.27台樹は、65%程度 であった。また、M.27台樹のT/R率は、M.26台樹より小さかった。
宮城県園芸試験場・栽培部・果樹科
[連絡先] 022-383-8132
[部会名] 果樹
[専門]  生態
[対象]  果樹類
[分類]  研究

[背景・ねらい]
極わい性台木M.27台リンゴの高密植栽培は低樹高化が可能で省力栽培に適しており、 新しい栽培方法として期待される。使用するM.27はわい化度が大きく、新梢の伸長も M.26に比べて短い。また、果実を過着果させると樹勢が低下する。このような特徴を さらに詳しく検討するために、「ふじ」(樹齢10年生)を供試して、光合成産物の分配率 について試験を実施した。

[成果の内容・特徴]
  1. M.27自根台樹の年間の乾物生産量は、M.26台樹の3分の1程度で、マルバカイドウ付きの M.27台樹は、M.26台樹の2分の1程度であった (表1)。
  2. M.27台樹の果実への乾物分配率は70%前後で、40%前後のM.26台樹を大きく上回った。 マルバカイドウ付きM.27台樹の分配率も65%と高かった。M.27台樹における新梢、 側枝、主幹へ乾鉱物分配率は、M.26台樹に比べて非常に小さかった。したがって、 M.27台樹は、生産した乾物を効率よく果実へ分配しており、その分栄養生長が少ない ものと思われた(表2)。
  3. M.27台樹のT/R率は、M.26台樹よりも小さく、地下部に対して、地上部が小さかった。 マルバカイドウ付きのM.27台樹は、T/R率がさらに小さく、地上部が小さかった (表3)。

[成果の活用面・留意点]
M.27台リンゴは、果実への分配率が高く、過剰着果によってさらに新梢などへの 光合成産物の分配率が低下するおそれがあるので、適正な着果量を厳守する。

[その他]
研究課題名:リンゴわい化樹の栽培管理技術の体系化
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(平成3〜7年)
発表論文等:なし