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真空播種機利用によるデルフィニウムの直播栽培


[要約]
真空播種機利用による作業速度は0.38m/secが適当で、 その時の圃場作業量は2.60a/hrであった。 作業精度は株間18cm程度となり計画値の91%であった。 真空播種により労働時間が大幅に短縮され、省力栽培が可能となり、 実用性は高いものと考えられる。切花品質は草姿のバランス、 特にボリューム感に優れていた。
秋田県農業試験場・園芸畑作部・花き担当
[連絡先] 0188-39-2121
[部会名] 野菜・花き
[専門]  栽培
[対象]  花き類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
従来の育苗による移植栽培では、植え傷みによるストレスが大きく、 また、育苗管理に多くの労働時間を要することから、 規模拡大の大きなネックとなっている。このようなことから、 育苗労力の軽減を図るため、省力安定栽培技術として、 真空播種機利用による直播栽培の実用性と生育・開花・ 切花品質に及ぼす影響について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 作業能率は、作業速度0.46m/secでは実作業時間が1.95分、 圃場作業量は3.08a/hrであるが、0.38m/secの作業速度では実作業時間2.31分、 圃場作業量2.60a/hrとなり前者が勝る (表1)
  2. 作業精度は、作業速度0.46m/secでは株間が 16.9cmと狭く計画値の85%にとどまったのに対し、 作業速度0.38m/secでは株間18.2cmとなり、計画値の91%と後者が良かった (表2)
  3. 労働時間は、真空播種機利用でa当たり72時間、 慣行栽培では116時間となり、慣行栽培に比較し、約40時間短縮される (表3)
  4. 描種期が同一(4月中旬)であっても、切花盛期は真空播種で7月中〜下旬、 慣行栽培で9月中旬となり、真空播種機利用により収穫がかなり早まる (表4)
  5. 切花品質は、真空播種で切花長90cm以上を確保できたが、 慣行栽培では80cm台にとどまった。形質的に見ると、 真空播種は慣行栽培より草姿のバランスが良く、特に、 ボリューム感に優れている (表5)

[成果の活用面・留意点]
  1. 真空播種機を利用するには、砕土率(10mm以下)は80%以上が必要である。
  2. 描種床は出芽まで不織布をベタ張りし、乾燥させない。

[その他]
研究課題名:花き生産における省力栽培技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(平成5〜7)
発表論文等:なし