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1〜4齢人工飼料(3〜4齢無蒸煮人工飼料)による普通蚕品種の飼育法


[要約]
蚕の人工飼料育において、低コストの無蒸煮人工飼料による飼育期間を 3齢〜4齢とし、より低コストな一週間養蚕の可能性が明らかになった。
宮城県蚕業試験場・養蚕料
[連絡先] 0223-34-1211
[部会名] 蚕糸
[専門]  飼育管理
[対象]  蚕
[分類]  研究

[背景・ねらい]
4齢期無蒸煮人工飼料育による一週間養蚕の3齢期も同飼料を用いて 飼育することにより、飼料費の低減を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 湿体調製は粉体1に対し水2.2倍量を加え練り合わせるだけで済み、 保存する場合はポリエチレン製パック等に入れ、5〜10度Cの冷蔵庫内で貯蔵する。 3齢期は短冊状切削給餌または湿体を粘土練機でひも状に調製し給餌する。 4齢期はひも状給餌とする。
  2. 3齢期飼育は従来の人工飼料育飼育標準におおむね準ずるが、 蚕座面積はやや広くする。餉食時の給餌量を少なめにし、 2日目以降はやや多めにする。配蚕は3眠中に行い、 配蚕後の蚕座は4齢起蚕時の面積に拡座し、 循環扇または大型扇風機を用い乾燥させる。
  3. 4齢期飼育は一般蚕室の通常飼育台上で飼育し、 給餌時以外は上下防乾紙育とし、飼料の乾燥や粉塵による蚕座汚染を防止する。 眠中の人工飼料の乾燥には循環扇または大型扇風機を用いる。
  4. 3齢まで従来の蒸煮飼料を湿体で購入した場合、 箱当たりの飼料費は約9,090円であり、さらに4齢期に無蒸煮飼料で飼育した場合は 4齢までで約17,620日となるのに対し、1〜2齢蒸煮飼料・3〜4齢無蒸煮飼料では約 13,457円である。
    表1 3齢期無蒸煮飼料育参考表(短冊状切削給餌)
    表2 4齢期無蒸煮飼料育参考表(ひも状給餌)
    表3 飼育および繰糸成績
    表4 実給餌量から算出した飼料費

[成果の活用面・留意点]
  1. ネット蚕座の場合は配蚕前に座面を補強する。 4齢飼育温度が25度C以下になると虫繭質に悪影響を及ぼすため、 26〜30度Cで飼育するよう心掛ける。

[その他]
研究課題名:普通蚕品種の1〜4齢人工飼料育
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(平成3〜6年)
発表論文等:なし