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ロータリー覆土による種茎直播法の桑園造成作業体系


[要約]
種茎直播法において、播種後、覆土をロータリー耕耘で行うことにより従来の桑 園造成を大幅に省力化した作業体系が可能となる。 造成時間は約10分の1に短縮され、秋末には苗木密植と同等の枝条数が得られる。
山形県蚕糸総合研究センター・生産技術部
[連絡先] 0237-53-3175
[部会名] 蚕糸
[専門]  作業
[対象]  工芸作物
[分類]  指導

[背景・ねらい]
半条型条桑刈取機の導入を前提とした密植桑園を造成する場合、 造成時の労力と作業時間を大幅に軽減するため、ロータリー覆土による 種茎直播法で桑園を造成し、作業体系および作業時間を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 穂木は、ポリフィルム梱包または基部水浸漬することで、 屋内の常温下で約50日の保存が可能である。
  2. 種茎は、穂木を電動丸鋸を用いて15cmの長さに調整することにより、 10a造成必要分6000個を0.8時間で調整できる。この場合、 1種茎当り着芽数は2〜3個である。
  3. 播種適期は4月中旬〜5月中旬で、播種密皮をm2当り30本とし、 播幅50cmに播種する。
  4. 播種後、トラクターで、ロータリー回転を速く、深さ15cmを目標に、 低速で耕うん覆土を行い、厚さ0.02mmの黒色ポリフィルムでマルチする。 この場合、ロータリーにマルチャーを接続または歩行型マルチャーを 用いて作業を一貫して行うことで大幅な省力化が図られる。
  5. 造成時間は、覆土とマルチを同時に行うことで7.3時間(10a・1人)となり、 従来の苗木密植に比べ、約10分の1に短縮できる。

表1 種茎直播作業体系
表2 造成時間
表3 マルチャーによる覆土と枝条数

[成果の活用面・留意点]
  1. 穂木は胴枯病等のない健全な枝条を用いる。
  2. ポリフィルム被覆期間は、播種後25〜30日前後とすることで芽焼けが少なく、 高い活着率が得られるが、20日目以降高温が継続した場合は適宜除去する。

[その他]
研究課題名:寒冷中山間地の規模拡大を基調とした新桑園開発技術の確立
予算区分 :地域重要新技術
研究期間 :平成3〜6年
発表論文等:種茎直播による簡易桑園造成法、山形蚕糸要報、25(1990)、26、27(1992)
										山形蚕研セ研報、1(1993)