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数種の農薬汚染桑からの免疫抗体による薬剤検出


[要約]
抗MEP血清、抗合成ピレスロイド血清を用いて、 農薬汚染桑から薬剤を検出できた。
福島県蚕業試験場・病理化学部
[連絡先] 0245-77-0055
[部会名] 蚕糸
[専門]  診断予防
[対象]  蚕
[分類]  研究

[背景・ねらい]
飛散農薬等によって汚染した桑葉の給与による事故の発生は蚕作に 多大の影響を及ぼす。しかし、中毒症状から農薬によるものかどうかあるいは 農薬種を特定することは困難である.そこで、免疫抗体を用いる 血清学的診断方法により桑葉に付着した薬剤を正確に検出しようとする。

[成果の内容・特徴]
  1. MEP-BSAの免疫により抗MEP血清を、 フェノキシベンゾイックアシド-BSAの免疫により抗合成ピレスロイド血清を 作製した。
  2. MEPを散布した桑葉をエタノールで洗浄することで薬剤が回収できた。 回収後抗MEP血清を用いた競合法ELISAにより薬剤を検出できた。 また抗MEP血清は他の有機リン剤をも検出し得た。 (表1)
  3. フェンバレレートを散布した桑薬からも抗合成ピレスロイド血清を用いた 競合法ELISAによって薬剤が検出できた。 フェンバレレートは散布10日後でも十分に検出できた。 (表2)

[成果の活用面・留意点]
2種抗血清を使用することでこれらの薬剤を検出できる。しかし、抗MEP血 清は複数の有機リン剤と反応するので薬剤名を特定することは出来ないので注 意を要する。

[その他]
研究課題名:免疫測定法を用いた桑葉からの農薬微量検出法の確立
予算区分 :県単
研究期間 :平成5年度(平成2年〜平成6年)
発表論文等:東北蚕糸研究報告(第18号(1993)