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大麦を利用した醤油の醸造法


[要約]
大麦醤油を製造する場合の原料は、大豆と精麦を同量とし、 製麹は品温管理を行って、低温仕込(15度C以下〜酵母添加25度C〜20度C)とする。 低温仕込によるこの醤油は、常温仕込より発酵が緩やかに進行し、 香味のバランスがとれている。
宮城県農業センター・営農機械部・農産加工科
[連絡先] 022-383-8129
[部会名] 水田農業・流通加工
[専門]  加工利用
[対象]  麦類
[分類]  指導

[背景・ねらい]
大麦の作付面積は年々減少しているものの、依然転作の基幹作物である。 これまで大半を占めていた飼料麦としての用途に加え、 加工原料等新たな需要の開拓が望まれる。 大麦の成分は小麦に比べ全窒素が少なく、全糖、粗脂肪が多い。そこで、 大麦の特微を活かした農産加工品の一つとして、醤油醸造を試みた。

[成果の内容・特徴]
  1. 大麦は小麦に較べて全窒素が少なく、全糖、粗脂肪含量が多い (表1)
  2. 製麹中の品温を抑え、胞子着生後出麹とすることにより、 タンパク分解力(プロティナーゼ力価)が高まる (表2)
  3. 精麦を原料とした醤油は、玄麦より全糖や明度が高い (表3)
  4. 低温仕込をした醤油諸味は、常温仕込よりタンパクや糟の分解・ 発酵がゆるやかに進行し、香味のバランスがとれている (表4)

[成果の活用面・留意点]
低温仕込は、15度Cに1カ月保ってから品温を25度Cに上げて酵母を添加し、 以後20度Cに保つ。

[その他]
研究課題名:新需要創造型加工食品の開発
予算区分 :国庫助成(水田農業)
研究期間 :平成5年(平成3〜5年)
発表論文等: