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良質・機械化適性大豆品種「タチナガハ」の採用(福島県)


[要約]
「タチナガハ」は、成熟期が中生の晩で、子実重が「エンレイ」と同程度だが、良質である。また、耐倒伏性が強で、最下着莢高が高く、機械化適応性が高い。やや密植の栽培で増収し、成熟期後1週目から機械収穫可能である。
福島県農業試験場
[連絡先] 0249-32-7785
[部会名] 畑作物
[専門]  育種
[対象]  豆類
[分類]  普及

[背景・ねらい]
土地利用型作物の振興を図る上で、機械化栽培適性の高い大豆品種が望まれていた。「エンレイ」は、昭和49年に福島県の奨励品種に採用されたが、ウイルス病による褐斑粒の発生が多く、倒伏しやすいために県内の作付はほとんどみられなくなっており、良質で大粒の代替品種が望まれていた。

[成果の内容・特徴]
  1. 「タチナガハ」は、「エンレイ」より5日程度熟期が遅い中生の晩に属する(表1)
  2. 耐倒伏性が強く、最下着莢高は高く、成熟期後の茎水分の低下も早い(表1、図1)
  3. 収量は「エンレイ」並で、外観品質は「エンレイ」より優る。
  4. 大粒良質で、煮豆、豆腐、味噌用に利用可能である。
  5. 褐斑粒の発生が「エンレイ」に比べて少ない(表1)
  6. コンバイン収穫は、成熟期後1週間目から可能である(図1)
  7. 「タチナガハ」は、標播(6月上旬)では畦間70cm・株間15cm(2本立て)、晩播(6月下旬)では畦間70cm・株間7cm(2本立て)のやや密植栽培で多収が得られる。

[成果の活用面・留意点]
  1. 普及地帯は県内の平坦部である。
  2. ダイズモザイク病への罹病をさけるため、アブラムシ防除を励行する。
  3. センチュウ抵抗性が弱いので、連作を避けるとともに、センチュウ発生圃場では作付しない。
  4. 標播(6月上旬播種)で密植栽培を行うと倒伏しやすくなるので、培土を行う。
  5. 収穫までの期間が長くなるとしわ粒の発生が多くなるので、成熟期後1週間目以降早めに収穫する。

[その他]
研究課題名:大豆奨励品種決定調査・タチナガハの安定多収技術の確立
予算区分 :奨決・県単
研究期間 :平成7年度(昭和57年〜平成7年)
発表論文等:普通型コンバインによる大豆収穫の適正時期,
       東北農業研究145頁.1990.