研究所トップ≫研究成果情報≫平成7年度
早生・大粒・短稈はとむぎ「はとじろう」の栽培法
-
[要約]
-
早生・大粒・短稈品種「はとじろう」は、生育期積算温度が少なく、「中里在来」に比べ、乾田直播栽培が可能な地域が拡大する。同品種は、晩播及び密植栽培において、「中里在来」にまさる。
青森県農業試験場・水田利用部
[連絡先] 0172-52-4397
[部会名] 畑作物
[専門] 栽培
[対象] 雑穀類
[分類] 普及
-
[背景・ねらい]
-
はとむぎの乾田直播栽培における「中里在来」は成熟期が遅く、栽培可能な地域が限定される。そこで、「中里在来」と「はとじろう」の生育期積算温度を推定し、また、「中里在来」より栽培管理や機械収穫に有利な早生で短稈の新品種「はとじろう」の栽培法について検討した。
-
[成果の内容・特徴]
-
「はとじろう」は5月上旬に播種した場合、播種期から成熟期までの積算温度は約2560℃で、「中里在来」に比べ約200℃少ないので、乾田直播栽培が可能な地域が拡大する(表1)。
-
播種期が遅れるほど播種期から出穂期までの積算温度・日数が減少するが、出穂期から成熟期までの積算温度・日数はほぼ一定である(表2)。
-
5月上旬に播種した場合、8.3本/uの標準栽培密度で、殻実重が「中里在来」を下回るが、12.5本/uの密植で「中里在来」を上回る。また、6月上旬に播種した場合、標準・密植とも「はとじろう」の殻実重が「中里在来」を上回る(図1)。
-
[成果の活用面・留意点]
-
栽培管理は「中里在来」に準ずる。
-
適用地域は青森県津軽地域及び南部平坦地帯である。
[その他]
研究課題名:ハトムギ新系統の直播栽培試験
予算区分 :県単
研究期間 :平成7年度(平成3〜7年)