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メロンのセル成型苗利用のための半自動野菜移植機の改良


[要約]
半自動野菜移植機の苗供給口を20cm程度の高さのカップに変更し、覆土・鎮圧力を強化することによってメロンのセル成型苗を移植できる。
青森県農業試験場・砂丘分場
[連絡先] 0173-45-3214
[部会名] 作業技術
[専門]  機械
[対象]  果菜類
[分類]  研究

[背景・ねらい]
現行のメロントンネル早熟栽培では、集約的な作業体系と慢性的な労働力不足が問題となっており、省力化技術の確立が求められている。そこで、メロン定植作業の省力化、軽作業化を図るため、セル成型苗を利用できる半自動野菜移植機の改良を行った。

[成果の内容・特徴]
  1. 移植機はK社の半自動移植機(往復2条植えタイプ)KP-HM(H)を供試した。
  2. うねのベット幅は、機械の最大トレッド(135cm)に合わせた100cmにし、トンネルは慣行の大きさとする。
  3. メロンのセル成型苗は、葉が大きく、葉柄が硬いため、標準の高さ10cmのカップでは落下し難い。苗供給口を20cmの高さのカップに変更することでこの問題は解消され、植え付け可能になった。
  4. メロンのセル成型苗では、確実な覆土・鎮圧が要求される。覆土位置を植え穴に近づけ、鎮圧力を強化することで十分な覆土・鎮圧が得られた。
  5. 栽培様式は、株間35cm前後として、親づる1本仕立て対応できた。
  6. 作業速度0.2m/s、2人組作業で、作業能率は35分/10aを示した。
    (具体的データ)

[成果の活用面・留意点]
  1. 子づる2本仕立ての場合には、苗を1回おきに供給することで70cmの株間となり対応できるが、マルチに余分な穴があくため改良の余地がある。
  2. 慣行ベット幅150cmは、100cmとする必要があるが、トンネルの大きさが慣行どおりであれば、生育に影響はない。

[その他]
研究課題名:北海道・東北地域における高品質メロンの機械化,軽作業化による省力
      安定生産技術の確立
       1.省力化技術の確立
        (2) 移植作業の機械化技術
         1) 移植機械の利用技術
予算区分 :国補(地域重要)
研究期間 :平成7年度(平成5〜7年)
発表論文等:なし