1. |
圃場上方から下向きに撮影すると、水稲が格子状に並んだ画像を得ることができ、近赤外域に感度を持たせたモノクロ画像では、植物体は明るい領域として、背景である土壌は暗い領域として表現される(図1)。 |
2. |
稲株をガウス関数としてモデリングし、9つの株モデルを使用して条間・株間情報を含んだテンプレートを作成し、(図2)圃場画像とテンプレート間で相互相関係数を評価基準としたテンプレートマッチングを行う。テンプレートが作物間隔を考慮した特殊な周波数フィルタの働きをするため、規則正しく並んだ水稲成分だけを効率的に取り出すことが出来る。 |
3. |
算出した相互相関画像(図3)には、テンプレートとの相関の高低を示す輝度の山が多数出現する。それぞれのピークに水稲株が存在するとして株位置を推定することができる(図4)。 |
4. |
以上に示したような、シンプルなアルゴリズムであるが、完成度が高く、水面における太陽光反射(高周波成分が多い)や車両の影(低周波成分が多い)、雑草(ランダムに生える)などのノイズに対してロバストで、圃場で安定して動作する。 |
5. |
移植2・4・6週間後の圃場画像(160×120画素)を使用し、100株の位置推定を行った結果、その95%を3cm以内の誤差で推定することが出来た。処理時間は0.4sec/画像であった。(※Pentium3・866MHz×2,MMX・SSE命令未使用の自作プログラムによる。) |