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花色素分析を活用したトルコギキョウの新花色品種「秋試交1号」


[要約]

 花色素分析を活用し、トルコギキョウの新花色品種「秋試交1号」を育成した。この品種は黄緑地にピンクの覆輪花色のF1である。草丈は高く、花形は鐘状で中輪、中晩生の品種である。

[キーワード]

トルコギキョウ、育種、新品種、花色、F1

[担当]秋田農試・野菜・花き部・園芸育種担当、花き担当
[連絡先]018-881-3330
[区分]東北農業・野菜花き
[分類]技術・普及


[背景・ねらい]

 秋田県のトルコギキョウの生産は年々伸びており、キク、ユリに次ぐ3番目の品目となっている。しかし、他県との競合や生産者の増加により価格が低迷している。そこで、他県にない花色のオリジナル新品種を育成する。

[成果の内容・特徴]

1.

「秋試交1号」の母本は黄緑花色の固定系統、父本は白地にピンクの覆輪花色の固定系統で、目的の形質が分離しないで得られる組合せを選抜している。特に母本の選抜に花色素分析を活用している。

2.

花色は黄緑地にピンク覆輪のF1である。花形は鐘状で中輪、花弁の重ねが良く、花柄の長さはやや短めである(図1表1)。

3.

草丈は90cm以上と高性で、主茎節数が多く、草資は頂点咲きである。茎の剛直性は強である(表2)。

4.

無シェード栽培は4月中旬播種の9月上旬出荷まで良品生産が可能である。ロゼット化率はいずれの作型とも0%で、初夏の育苗にも適する(表3)。

[成果の活用面・留意点]

1.

花柄がやや短く、頂点咲きであるため花束などの利用が適する。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名:

ブランド花き・地域特産花き等の新品種育成

予算区分:

県単

研究期間:

1996〜2001年度

研究担当者:

間藤正美、佐藤孝夫、柴田浩

発表論文等:

品種登録申請予定


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