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トルコギキョウの種子低温処理による収穫株率と品質の向上


[要約]

 トルコギキョウの種子を低温処理して本葉2対葉展開期に定植すると、10〜11月出しにおいて収穫期が早まり、収穫株率や上位規格の割合が増加する。

[キーワード]

トルコギキョウ、10〜11月出し、種子、低温処理、収穫期、収穫株率、規格割合

[担当]福島農試・会津支場・野菜花き研
[連絡先]0242-82-4417
[区分]東北農業・野菜花き(花き)
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]

 トルコギキョウの10〜11月出し栽培は、生育後半の低温や寡日照により収穫遅延や切り花品質の低下を招きやすい。そこで、10〜11月出しにおける種子の低温処理が収穫期や切り花品質に及ぼす影響について検討する。

[成果の内容・特徴]

1.

セル成型トレイに充填した用土に充分灌水してから播種をし、播種直後から暗黒下で10℃、35日間の低温処理を行う。低温処理終了後は、ハウス内で本葉2対葉展開期まで育苗し定植する。

2.

ロゼット株の発生は、種子を低温処理した育苗、種子を低温処理しない育苗ともみられない。

3.

種子を低温処理すると、収穫株率や上位規格の割合が高くなる。また、収穫期は早まる傾向にある(表1図1)。

4.

種子を低温処理した場合、収穫株率や品質の向上効果には品種間差がみられる(表1図1)。

[成果の活用面・留意点]

1.

低温処理期間中は用土の湿潤状態を維持する。

2.

10〜11月出しのような生育後半が低温、寡日照となりやすい作型で、生産の安定化が図られる。

3.

低温処理の効果には品種間差がみられるため、品種選定には留意する。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名:

トルコギキョウ二度切り栽培技術の確立・一番花の10〜11月出し栽培

予算区分:

県単

研究期間:

2000〜2001年度

研究担当者:

小林祐一、江川孝二、菅野 清

発表論文等:

なし


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