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わい化栽培面積の上位3県について、わい化栽培の普及過程をみると、1995年以降、わい化率の低い青森県でわい化栽培面積の増加が顕著である(図1)。 |
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青森県の主要リンゴ産地(29市町村)を対象に、わい化栽培面積と地域条件との関係を1990年、1995年、1999年の3時点において弾力性分析した結果、1990年では積雪条件、単収水準条件、担い手条件の3要因が有意となり、1995年では積雪条件、規模条件、担い手条件の3条件が有意となり、1999年では、積雪条件、単収水準条件、規模条件、担い手条件の4要因が有意となった。3時点を通してみると、規模条件の影響が大きくなっている(表1)。 |
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規模条件の弾力性が、わい化面積増加傾向が顕著な1995年以降変化しているかみるために、1999年の規模条件のダミー変数を設定し、全期間をプールして分析した結果、ダミー変数は有意となった(表2)。このため、1995年以降、わい化面積に対する規模条件の影響はより顕著となったといえる。 |
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わい化栽培には省力効果があることから、一般的に大規模経営ほど導入されると考えられる。対象とした縮小期に特に顕著になったのは、平均リンゴ作規模の大きい地域では新たな展望を求めてわい化栽培を導入したのに対し、平均リンゴ作規模の小さい地域では面積縮小傾向が顕著で、リンゴ作からの離脱傾向を強めており、わい化栽培導入が困難であったためと考えられる。 |