1. |
「ちゅらひかり」は、1989年に食味が良い「ひとめぼれ」といもち病に強い「奥羽338号」を交配して、その後代より育成した系統である。 |
2. |
出穂期と成熟期は、育成地では「ひとめぼれ」、「はえぬき」に近い“中生の晩”に属する。「ひとめぼれ」よりも稈長が短く倒伏に強い。 |
3. |
いもち病抵抗性遺伝子型はPia、Piiと推定され、抵抗性は葉いもち、穂いもちとも、従来より東北地域で抵抗性が強い指標とされてきた「トヨニシキ」より強い“強”(東北地域新基準で判定)である。(表1、表2)。 |
4. |
葉及び穂いもち防除栽培の収量を100としたときの無防除栽培の収量は、「ひとめぼれ」で78.7であるのに対して「ちゅらひかり」では91.3である(図1)。また、無防除栽培での穂いもち罹病籾率は、「ちゅらひかり」で2.2%、「ひとめぼれ」で12.2%である。 |
5. |
耐冷性は「ひとめぼれ」と同等の“極強”で、穂発芽性は“中”、白葉枯病抵抗性は“中”である。玄米収量は「ひとめぼれ」並かそれ以上である(表1)。 |
6. |
炊飯米の食味は「ひとめぼれ」に匹敵する“上中”で(表3)、玄米品質は「ひとめぼれ」よりやや劣る“上下”である(表1)。 |