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| 1. |
毒性等量1,000pg/g以下であれば、土壌中ダイオキシン類の大豆の生育への影響は認められない(図1)。 |
| 2. |
ダイオキシン類で汚染された土壌(767pg/g)で、汚染土壌と接触しないように栽培した大豆の各部位のダイオキシン類濃度(毒性等量)は、根表皮110pg/g、根芯部1.5pg/g、茎0.41pg/g、葉柄1.0pg/g、葉身4.8pg/g、莢殻0.44pg/g、子実0.0015pg/gであり、低汚染土壌(52pg/g)で栽培した大豆と同程度である。また、莢殻で覆われた可食部である子実の濃度が最も少なく(図2)、自らの体重を越える量の大豆を食しても1日摂取許容量(4pg/kg)を超えないので、食品として問題とならない。 |
| 3. |
安定同位体で標識したダイオキシン(2,3,7,8-[13C12]TeCDD)を添加した土壌で栽培した大豆の葉中の添加ダイオキシン濃度は、無添加土壌で栽培した大豆と変わらない(表1)。よって、葉のダイオキシン濃度に占める根から移行したダイオキシン量は極微量であり、葉身で検出されたダイオキシン類(4.8pg/g)のほとんどは外部からの汚染である。 |
| 4. |
放射性同位体で標識したダイオキシン(2,3,7,8-[14C12]TeCDD)を添加した土壌で栽培した大豆の溢泌液、蒸散水、大豆各部位に放射能は認められない(表1)。 |
| 5. |
以上のことから、土壌中ダイオキシン類はほとんど大豆に吸収されない。 |
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