| 1. |
イネWCSのみを維持量給与した場合、摂取取乾物1kg当たりのメタン産生量は33リットル(L)である。米ヌカを重量で2kg(給与飼料中約30%)給与することにより、摂取乾物1kg当たりのメタン産生量は低下する(表1)。 |
| 2. |
粗飼料(稲ワラ)割合12%以下の過度の濃厚飼料多給条件で肥育牛に給与した場合、摂取乾物1kgあたりメタン産生量は19Lであるが、個体間で変動が大きい。濃厚飼料の一部を米ヌカ1〜2kg(濃厚飼料中12.5〜25%、給与飼料中11〜22%)、または、トウフ粕2kgで代替すると、摂取乾物当たりのメタン産生量は減少する(表2)。 |
| 3. |
粗飼料(イネWCS)割合が26〜42%(平均33%)の濃厚飼料多給で肥育牛に給与したとき、摂取乾物1kgあたりのメタン産生量は25〜30Lである。この場合、米ヌカで2kg(濃厚飼料中30%、給与飼料中20%)を代替して給与しても、摂取乾物あたりのメタン産生量の低下は認められない(表3)。 |
| 4. |
粗飼料主体給与では米ヌカ添加で第一胃内のプロピオン酸比が高まるが(表1)、濃厚飼料多給では変化が小さく(表2、3)、メタン抑制へのプロピオン酸型発酵の影響の程度が異なることが推測される。 |
| 5. |
摂取乾物1kgあたりのメタン産生量が15L以下と少ない肥育牛は、給与飼料の粗飼料割合が12%以下の場合にみられ、第一胃内ではプロトゾア数が激減している(図1)。 |