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ソバ(信濃1号)種子を遮光下25℃で発芽後、生育促進のため引き続き遮光下で48時間生育し、この後2つの条件で栽培した。即ち、さらに72時間(計120時間)遮光下での栽培(以下、軟化栽培)と、同時間、光照射(白色蛍光灯、3500 lux)(以下、軟化後緑化栽培)した栽培とを行った。両条件で栽培した芽生えメタノール抽出物に含まれるC-グリコシルフラボン化合物量は、軟化栽培時には発芽後4日目、発芽後2日目から光照射した軟化後緑化栽培時には光照射24時間後の3日目に最大となり(各々5089mg、4425mg)、軟化栽培の方が高含量となる(図1A)。これに対しルチン量は、軟化後緑化栽培の方が軟化栽培よりも多くなる(各々525mg、389mg)(図1B)。 |
| 2. |
露地栽培時では、生育期間中最もフラボノイド量が多いのは発芽後1日目(1756mg)であるが、軟化栽培よりも少なく、生育につれさらに低下する(図1A)。一方、露地栽培のルチン量は発芽後10日目に最大(986mg)になり、軟化後緑化栽培より高含量となる(図1B)。 |
| 3. |
発芽後2日目から72時間の継続的な光照射によりアントシアニン量は増加し(図2)、茎が赤色化する。この時、同時に黄化子葉が緑化しながら展開し、殻が脱落する。 |
| 4. |
ソバ芽生えの長さは軟化栽培では発芽後継続して増加するが、緑化した場合には、増加が抑制される(図3)。 |