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バラ養液栽培のアーチング法における同化専用枝の最適葉面積指数

[要約]
バラ養液栽培のアーチング法において、同化専用枝の葉面積指数が増加するに伴い収量、切り花品質が向上し、最適葉面積指数は1.8〜2.0と推察された。
[キーワード]
  バラ、養液栽培、アーチング、同化専用枝、葉面積
[担当]フラワーセあおもり・栽培開発部
[連絡先]電話017-728-8721、電子メールkazuya_sasaki@ags.pref.aomori.jp
[区分]東北農業・野菜花き(花き)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
バラ養液栽培のアーチング法における同化専用枝の管理方法は、生産者ごとに異なり一様でない。そこで、同化専用枝の仕立本数、その更新が収量、切り花品質に及ぼす影響を検討する。
[成果の内容・特徴]
 
1. 同化専用枝の仕立本数
収量および切り花品質は同化専用枝の葉面積指数と相関があり、葉面積指数が増加するに従い高規格の採花本数が増加し、最適葉面積指数(推定)は1.8〜2.0と推察された(図1)。20株/3.3m2の栽植条件のアーチング法においては、ローテローゼでは同化専用枝2本、ノブレスでは4本で最適葉面積指数を確保できる(図2表1)。
2. 同化専用枝の更新
同化専用枝の更新は葉面積指数を減少させ、収量および切り花品質を低下させることがある(表2)。
[成果の活用面・留意点]
 
1. 本試験では調査開始時の同化専用枝は60cm以上の長さの枝を用い、以降に発生する弱小枝(長さ40cm未満)は折り曲げた。
2. 本結果に使用した葉面積指数(推定)は個葉の葉面積(y:cm2)と葉重(x:g)の回帰式(y=46.62x+5.64, R2=0.94, n=837)を基に、葉重から求めた数値を使用した。
3. 品種によって個葉の葉面積と着生枚数が異なるので、本結果を目安として同化専用枝数を増減する。その際には栽植密度も加味する。
[具体的データ]
 
[その他]
研究課題名: バラ養液栽培における低コスト化と栽培技術の高度化
予算区分: 県単
研究期間: 2002年度
研究担当者: 佐々木和也