| [背景・ねらい] |
 |
アルストロメリアを秋冬期(9〜12月)に増収するためには、夏期に冷却機を用い地中を冷水循環させるのが一般的である。低コスト化を図るため、地下水を通水する地中冷却を行い、増収効果を検証する。 |
 |
| [成果の内容・特徴] |
| |
| 1. |
各冷却方法での地温(管と管との間で深さ10cm位置)は、改良型<慣行型<
無冷却の順に低い(図1、表1)。
また、改良型は地温の日変化も小さい(図2)。 |
| 2. |
4品種を用い、1条植えし、定植後から10月中旬まで通水した場合の9〜12月期の収
量は次のとおりであった(表2)。
| (1) |
改良型の収量が最も高い。 |
| (2) |
四季咲き性が弱い‘チャーム’を除き、慣行型でも初年目は増収する。 |
| (3) |
しかし、慣行型では、据え置きすると、増収効果が低い。 |
|
|
 |
| [成果の活用面・留意点] |
| |
| 1. |
地下水温・水量によって冷却効果(=増収効果)が異なる。 |
| 2. |
改良型は厚く籾殻を敷いていることから、かん水同時施肥を行う必要がある。 |
| 3. |
改植を嫌う‘アモール’を除き、慣行型で改植すれば増収効果があり、その場合、直管間隔を20cmにするのがよい(データ略)。 |
| 4. |
試算では深さ5〜10m程度の浅井戸の場合、砂丘地農試方式は2万円/a、簡易方式は1万円/aの経費が必要であり、冷却機の7万円/aに比べ低コストである。 |
|