| [背景・ねらい] |
 |
リンドウの福島県育成品種である中晩生品種「ふくしまかれん」の開花期は、9月下旬以降になり、需要期の彼岸前に収穫できない。そこで、9月上旬までに収穫するため無加温パイプハウス内に内張とビニールトンネルの3重被覆により、開花期前進について検討する。 |
 |
| [成果の内容・特徴] |
| |
| 1. |
12月下旬もしくは2月上旬から被覆を開始して、無加温パイプハウスに内張り、ビニールトンネルの3重被覆を行う。露地と比較して、12月下旬から被覆すると収穫期が1ヶ月半程度早まり、2月上旬から被覆すると1ヶ月程度早まる(表1)。 |
| 2. |
草丈はほとんどの茎で130cm以上となるので、ほとんどの茎を採花できる。収穫量は露地と差はない(表2)。 |
| 3. |
花段数も露地区と比較して同等以上の段数である(表3)。 |
|
 |
| [成果の活用面・留意点] |
| |
| 1. |
「ふくしまかれん」の収穫期が9月下旬以降になることが予想される地域で、9月中旬までの需要の多い彼岸前の収穫が可能となる。 |
| 2. |
日中はビニールトンネルは開け、被覆内の温度が上がりすぎないように25℃になったら換気する等、温度管理に注意する。また、トンネルはビニールにリンドウの頂部が接触する程度まで生長した時点で除去し、ハウスと内張の被覆は最低気温が8℃程度になったら除去する。 |
| 3. |
茎立ち本数は草丈30cm程度の時に1株当たり10本に整理する。 |
| 4. |
「ふくしまかれん」では、定植2年目からの収穫が可能である。 |
|