| [背景・ねらい] |
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減農薬栽培の一手法として、イチゴ栽培においても生物農薬(天敵等)が導入されている。
しかし、イチゴのハダニ防除に天敵を使用した場合の収量・品質・防除効果が明確になっておらず、生産者が天敵を導入する際の指針がない。
そこで、イチゴのハダニ防除に天敵を継続して使用している生産者の収量・品質・ハダニの防除効果の評価を明らかにする。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
調査方法等(郵送アンケ−ト調査)
| 調査対象: |
(1)県内イチゴ栽培に天敵を使用している生産者(回答19戸)
(2)A地域農業改良普及センタ−管内イチゴ農家(回答106戸) |
| 生物農薬(天敵)名: |
チリカブリダニ |
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| 2. |
イチゴ生産者の減農薬栽培導入条件等
| 1) |
イチゴ生産者は、減農薬栽培の導入条件として収量と品質の安定生産技術を重要視している(図1)。 |
| 2) |
イチゴの害虫被害では、天敵使用者・未使用者ともにハダニの被害を第1位にあげている(表1)。 |
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| 3. |
天敵を継続的に使用している生産者の技術評価
| 1) |
収量と品質についての評価
収量は、回答のあった人すべてが天敵導入後も「慣行と同等」と答えている。
品質は、回答のあった人すべてが慣行と同程度かそれ以上と評価している(図2)。 |
| 2) |
防除効果に対する評価
防除効果では、薬剤散布時期の判断が容易であることや薬剤価格で天敵使用者は未使用者より評価が高い(表2)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
生産者がイチゴのハダニ防除に天敵を導入する場合、動機づけの資料となる。 |
| 2. |
イチゴ害虫被害の現状については、宮城県の11〜6月取り(夜冷促成および促成)作型の実態調査による。 |
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