| [背景・ねらい] |
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検定に労力のかかる農業上重要な形質と関連したDNAマーカーを検出し、優良形質の選抜の効率化を図る。これまで、水稲の重要病害であるいもち病の真性抵抗性遺伝子Pikに関連するDNAマーカーを作出しており、さらにPii遺伝子に連鎖するDNAマーカーを作出する。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
Pii品種でのみバンドが出現するAFLPマーカーについて、Mse-CCGプライマーとEcoRI-AAプライマーでPCR増幅を行い、クローニングした143bpの断片より、プライマーの設定を行ったものである(表1)。 |
| 2. |
得られた断片の塩基配列から設定(STS化)したプライマー(表2)を用いて、葉いもち検定基準品種についてPCRを行うと、Pii遺伝子を持つ品種でのみバンドが検出される(表3、図1)。 |
| 3. |
イネいもち病真性抵抗性遺伝子を複数持つものを含め、42品種・系統を材料にSTSマーカーで検定を行うと、41品種・系統で公表遺伝子型と適合する(表4)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
イネいもち病真性抵抗性遺伝子型を判定する場合、早期にPii遺伝子の有無を確認できる。 |
| 2. |
本マーカーは、Pii遺伝子に連鎖しているものと推定されるが、遺伝子とマーカー間で組み換えが起きている場合は遺伝子型と適合しない場合もある。 |
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