| [背景・ねらい] |
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これまでにエゾリンドウの増殖手法として、葉片培養、液体振とう培養による増殖法を開発している。しかし、系統間差だけでなく個体差もあるため、増殖手法の選択ができるよう、越冬芽を利用した増殖法の検討を行った。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
エゾリンドウの葉片培養による増殖法の手法を用いて、萌芽した芽(りん片葉が展開している状態、15℃、16時間日長下で越冬芽形成後、2カ月程度で萌芽する)のディスクを材料とした場合において不定芽形成がみられた(表1、2、図1)。 |
| 2. |
北海道系、吾妻系、千沼ヶ原系、松尾系、矢巾系、磐梯系、えぞ早生系の7系統においてこの方法により不定芽形成が可能であった(表3)。 |
| 3. |
現在本法により増殖した個体を圃場で育成中であるが、形状等の培養変異は認められない(表4)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
越冬芽については、萌芽していない状態のものを使用すると、カルス形成が安定しないため、萌芽したものを使用する(表2)。 |
| 2. |
エゾリンドウの増殖法の手法として、葉片培養、液体振とう培養、越冬芽を使った培養がある。今後、各系統に最も適した増殖法を提示していく予定であるが、系統間差の他に個体差もあるため、選んだ手法に適さない場合も考えられる。 |
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