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平成14年度
アカヒゲホソミドリカスミカメの増殖に及ぼす温度の影響
[要約]
アカヒゲホソミドリカスミカメを卵〜成虫まで19、25及び30℃で飼育すると、高温ほど世代期間が短縮し、産卵数が多く、内的自然増加率が高くなる。このことから、本種は高温で増殖率が高くなり、そのため高温年に多発生しやすいと考えられる。
[キーワード]
アカヒゲホソミドリカスミカメ、産卵数、内的自然増加率
[担当]青森県農試・病害虫防除室
[連絡先]電話0172-52-4314、電子メール
yuuji_kimura@ags.pref.aomori.jp
[区分]東北農業・生産環境(病害虫)
[分類]技術・参考
[背景・ねらい]
斑点米カメムシのアカヒゲホソミドリカスミカメを異なる温度条件で飼育し、増殖に及ぼす温度の影響を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
1.
卵〜成虫を19、25及び30℃一定条件でコムギ苗を餌として飼育すると、卵、幼虫並びに産卵前期間は高温ほど短くなり、生涯産卵数は高温ほど多くなる(
表1
)。
2.
雌は19℃では長期間にわたって少しずつ産卵するが、25℃以上の高温では短期間に多くの卵を産む(
図1
)。
3.
内的自然増加率は温度によって異なり、高温ほど高くなる(
表2
)。
4.
これらのことから、アカヒゲホソミドリカスミカメは高温で増殖率が高くなり、それが高温年に多発生する一要因と考えられる。
[成果の活用面・留意点]
1.
気温による発生変動を予測できるので、適切な防除対策を行うことができる。
[具体的データ]
[その他]
研究課題名:
斑点米カメムシの発生生態・被害予測の解明と防除技術の確立
予算区分:
県単
研究期間:
2001〜2005年度
研究担当者:
木村勇司
発表論文等:
なし