| [背景・ねらい] |
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豚糞は有効活用が求められている。近年、扱いやすいペレット化された豚糞が流通し始め、今後、生産現場の利用が増えることが考えられる。そこで、ペレット豚糞の露地野菜における利用方法を検討する。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
供試したペレット豚糞は水分20.2%、全窒素2.4% C/N比11の製品で、30℃、4週間の培養で25〜30%無機化することから、栽培期間中のペレット豚糞からの窒素無機化率を30%として施用量を算出する(表1)。 |
| 2. |
ペレット豚糞は全量基肥施用とし、ペレット豚糞の現物施用量(kg/10a)は、代替する窒素量(kg/10a)÷{ペレット豚糞の窒素成分割合(0.024)}×{ペレット豚糞の無機化率(0.3)から算出する。 |
| 3. |
ほ場での無機態窒素の推移は、代替率20%、40%では、施用窒素の100%をペレット豚糞で代替した場合に比べ低くなる場合が多い(図1)。 |
| 4. |
収量からみたペレット豚糞による代替可能な割合はキャベツで20%程度、ニンジンで40%程度までである(表2,3)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
供試したペレット豚糞はオガクズの混入した豚糞を密閉縦型発酵処理機で処理したものをペレット化したもの。 |
| 2. |
発芽不良を防止するためにペレット豚糞施用後は、1週間以上期間を置き、は種する。 |
| 3. |
窒素発現量は時期によって異なってくる可能性があので、作型は露地の春作に限定する。 |
| 4. |
連年施用により地力窒素が増加した場合は、減肥する。 |
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